①40代で公認会計士試験に挑戦するのは無謀ですか?
②40歳で勉強を始め45歳で公認会計士の試験に受かったとしても45歳で監査法人に就職することはできるの?
このように悩んでいる方にお答えします。
①40代になると30代に比べて合格する人もかなり少なくなっていますが、合格される方は一定数いらっしゃいますので試験に挑戦することは無謀ではありません。
②現在は売り手市場ですが、40代(特に45歳以上)の方ですと4大監査法人への就職は厳しいと言えます。
40代で大手監査法人へ就職された方もいらっしゃいますが、共通しているのは前職をアピールできる方である方が多くなっています。
また、45歳以上の40代の方であっても現在は中小の監査法人は人手が不足しているため就職できる場合も少なくありません。
40代の年代になると合格率が低いことから、公認会計士の試験に合格できるのか?気になる方が多くいらっしゃいます。
また以外に気になるものとしては就職や転職がどうなのかといったところでしょう。
難しい試験に受かっても就職できないのであれば公認会計士になるための要件を満たしません。そうすると長い時間かけて勉強をする意味が少し失われてしまうかもしれません。
公認会計士と40代
社会人の方で過去(現在含む)において資本金5億円以上の顧客先をがあったり、有価証券報告書を作っていた、原価計算をやっていたなど監査経験に限らず公認会計士の実務要件を満たす場合が多くありますので公認会計士試験合格後に監査法人に就職することができなくても実務補修を受けることで公認会計士になることができます。
⇒社会人の方はどんな仕事をしてきたのかによって監査法人に就職しなくても公認会計士になることができるので、そのような方は監査法人への就職は気にする必要がありません。
そうすると40代以上であっても公認会計士の勉強は効果的であることになります。
それでは①試験への挑戦、②就職・転職についてもう少し説明をします。
目次
①公認会計士試験は40代でも合格可能なのか?
下記は40歳~44歳の合格率の表になり、さらにその下に45歳~49歳の合格率の表となります。
公認会計士40代の合格状況
公認会計士合格者40歳~44歳
年度 | 願書 | 論文受験 | 合格者 | 合格率 | 論文 合格率 |
占有率 |
2013年 | 724 | 160 | 17 | 2.3% | 10.6% | 1.4% |
2014年 | 684 | 168 | 21 | 3.1% | 12.5% | 1.9% |
2015年 | 647 | 192 | 33 | 5.1% | 17.2% | 3.1% |
2016年 | 613 | 177 | 27 | 4.4% | 15.3% | 2.4% |
2017年 | 639 | 177 | 31 | 4.9% | 17.5% | 2.5% |
2018年 | 630 | 175 | 19 | 3.0% | 10.9% | 1.5% |
2019年 | 677 | 179 | 23 | 3.4% | 12.8% | 1.7% |
2020年 | 685 | 167 | 23 | 3.4% | 13.8% | 1.7% |
40歳~44歳の直近5年の平均合格率は4%・・25人に1人合格
公認会計士合格者45歳~49歳
年度 | 願書 | 論文受験 | 合格者 | 合格率 | 論文 合格率 |
占有率 |
2013年 | 403 | 79 | 11 | 2.7% | 13.9% | 0.9% |
2014年 | 376 | 71 | 7 | 1.9% | 9.9% | 0.6% |
2015年 | 355 | 90 | 8 | 2.3% | 8.9% | 0.8% |
2016年 | 386 | 109 | 10 | 2.6% | 9.2% | 0.9% |
2017年 | 390 | 112 | 16 | 4.1% | 14.3% | 1.3% |
2018年 | 379 | 105 | 6 | 1.6% | 5.7% | 0.5% |
2019年 | 423 | 109 | 8 | 1.9% | 7.3% | 0.6% |
2020年 | 425 | 121 | 18 | 4.2% | 14.9% | 0.8% |
45歳~49歳の直近5年の平均合格率は3%・・37人に1人合格
ただし、コロナの影響なのか直近の試験では合格者・合格率が飛躍的にアップしているのも注目したいところです。
40代の合格占有率は3%程度で、30代の20%の占有率に比べると随分減っていることが分かります。
また、合格率についても他の年代よりもかなり低くなっています。
(40代)
願書を提出したときの占有率は9%だったのに対して、合格者の占有率は4%と半分以下に減っています。
(30代)
比較対象として30代の場合は願書提出占有率は26%で、合格者の占有率は18%です。
2020年公認会計士合格比較
年齢 | 願書 | 論文受験 | 合格者 | 合格率 | 論文 合格率 |
占有率 |
20~24歳 | 5,743 | 1,631 | 799 | 13.9% | 49.0% | 59.9% |
40~44歳 | 685 | 167 | 23 | 3.4% | 13.8% | 1.7% |
45~49歳 | 425 | 121 | 18 | 4.2% | 14.9% | 1.3% |
全 | 13,231 | 3,719 | 1,335 | 10.1% | 35.9% | 100.0% |
年代が上になるほど合格するのも大変になってくるのは事実ですが、合格は無理という数字ではないことも分かります。
どう感じどう考えるかはあなた次第です。
この表から分かるもう1つのこと
実はこれらの表からもう1つ分かることがあります。
それは40代の方は短答式試験を突破する力は20代とそれほど変わらないということです。
願書を提出して論文試験が受験できるということは短答試験を合格しているということです。
20~24歳の短答を突破する率は28.4%
40~44歳 24.4%
45~49歳 28.5%
公認会計士試験は短答試験を突破するには短期間で覚えるものは覚え、計算速度もある程度早くないと得点できないなど若い年代の方が合格率が高いと思われる方も多いのではないでしょうか?
また、学生の場合は時間も比較的取れるため短い期間であっても学習時間は他の年代と比べると多くとれるのも間違いないでしょう。
しかし、現実の合格率はそれほど変わらないという結果が出ています。
もちろん一発合格ではなく何年もかけて合格というパターンもありますが、それでも合格する力は若い力に負けていないという動かない証拠があります。
しかし、その後の論文式試験で失速してしまって合格できない方が多くいらっしゃいます。
公認会計士試験は長い戦いの試験ですので、その辺りも1つの勝負になります。
もちろん20代の学生の場合は、夏休みを利用して論文式試験対策ができるので社会人と比較をすると非常に有利に戦うことができます。
特に論文試験前の1か月~2か月の時間が使えるというのは合格するために大きなアドバンテージだと言えます。
ただし・・
試験前に追い込みで順位を上げる人は一定数いるものの、実際は4~5月に行われる論文模試である程度合格者の選別がされます。
ここに入るかまたは勉強方法を確立し8月論文試験に間に合うようなプランが立てられるようにしておくことが40代でやっておくべき課題となります。
そうすると、4~5月にある論文模試までに何をどの程度やらなければならないのかといったことを逆算して~と、このように論文試験では短答対策以上に準備をしておくことは頭に入れておくといいかもしれません。
40代で公認会計士試験を受ける場合はそういったハンデも乗り越える必要があります。
これらを認識した上で公認会計士試験に挑戦するのかを考えましょう。
公認会計士試験に合格することは”中距離をある程度の速度で駆け抜ける”必要があります。
それが出来るかどうかが勝負の分かれ道になります。
仕事などがあって体力的にもきつい40代ですが、勝負できなくはないということが分かりました。
それでは次は「40代の就職」について見ていきましょう。
②40代の就職は?
40代になると4大監査法人から採用される可能性が低いことは前述の通りですが、前職次第では4大監査法人に入ることもできますし、実際に採用されている方もいらっしゃいます。
また、中小の監査法人ですと4大監査法人よりは採用の可能性も高くなります。
規模が全く異なり、採用担当者と馬があったりうまくアピールすることができれば、採用される可能性も高くなります。
就職活動を積極的にすることで採用の可能性をあげることができるので、監査法人の説明会があるときは参加するようにしましょう。
また、各学校が行っている説明会を利用するのもいいでしょう。
就職先は監査法人だけではない
公認会計士試験に合格したら監査法人に進むのが普通ではありますが、就職先は何も監査法人だけではないことはご存知だと思います。
また、就職先は意外なところにもあります。
その1つが各予備校の講師です。
論文模試も含めて優秀な成績で合格した場合は、学校の方から講師などの誘いもあったりします。
学校の講師も公認会計士登録する際の実務要件に該当します。
なぜ監査法人に進むのか?
ところでなぜ多くの人は監査法人に就職するのでしょうか?
もちろん公認会計士になる以上は監査経験があったほうが今後いろいろと役に立ちますし、そもそも公認会計士なのに監査を経験したことがない人はどうかといったものもあるでしょう。
あなたはなぜ公認会計士を目指していますか?
40代の方が閲覧している可能性が高いので質問しますが、
「あなたはなぜ公認会計士を目指していますか?なぜなりたいのですか?」
「なぜ監査法人に就職したいのですか?」
30代や40代の人が監査法人に入っても、数年の監査経験を得て修了考査を受け公認会計士登録できるようになると監査法人を辞める方がかなり多いです。
監査法人に入る理由が実務要件のみでしたら、現在は実務要件はかなり緩和されているので監査法人に進む必要はありません。
40代の場合は社会人の人がほとんどでしょうから、もしかすると実務要件に該当するかもしれません。
そうすると監査法人に入って実務経験をする必要はなく、あとは補修所で単位を取れば修了考査を受けることが出来ます。
周りにも公認会計士試験に合格しても会社を辞めず、補修所で単位を取って修了考査を受けて公認会計士登録した人もいらっしゃいます。
40代の公認会計士まとめ
40代になると公認会計士に合格することも大変ですが、それ以上に就職活動は大変なものとなります。
40代で前職がない方は、これまでどのような生活をされたのか分かりませんが、この場合は監査法人に採用される可能性はかなり低いと言わざるを得ません。
ただし、そのような方でも講師の道だったり、派遣会社やアルバイトで実務要件を満たす会社を探すなどまだまだ道はあるにはあります。
しかし、あなたの一生を決める大事な決断となるので簡単に言うことは出来ません。
そのため、この機会に公認会計士に挑戦するのかどうなのか?将来設計も含めて考えるのがいいでしょう。
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専門学校
専門学校を利用してみたい方は下記を参考にしてください。
一発合格を目指すなら計算力とバランスのよい大原がおすすめですが、経済的に厳しいという方はLECで一発合格を勝ち取れば費用は他校の半分以下となっています。それだけ難しいということでもありますが、LECをおすすめするのには理由があります。
LECをおすすめする理由
学校、仕事、家事等で忙しくなったとき、勉強がうまく進まなかったり、短答試験に合格できない場合は、論文の講座代が無駄になることがあります。
(LEC以外の専門学校は基本的に短答・論文代を含めた一括の講座となっているか、分割してある講座は合算すると通常より高くなります。)
知人は論文の教材がほとんど手つかずになってしまったと言ってました。
テキストや講義というのは最新を使わないとそれだけで数点不利になってしまいます。
数点を争う試験なだけにそれは大きなデメリットとなってしまいます。
他校ではこういうことが起こりえますが、LECでは短答だけの講座、論文だけの講座と分けてあるので勉強にメリハリをつけて教材をこなすことができる上に、金銭面においても短答試験合格後に論文講座を受講という形をとることができるので損をしない選択ができます。また、もともと金銭的に安い大きなメリットもあります。
安いと聞くと内容が薄いのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、LECは科目ごとに論文講座があります。
「普通なのでは?」と思うかもしれませんが、多くの学校は論文講座はなく論文答練で実際に問題を解かせてそれを説明する形をとっています。そのため短答の理解から論文の理解へ短期間で引き上げる必要があります。
学生の場合は多くの時間が取れたり夏休みもあって時間でカバーできる部分もありますが、社会人の場合は困難になります。
それが結果となって表れています。
40代を例に挙げると短答試験の合格率はほぼ同じなのですが、論文に限っては明らかに悪くなっています。
瞬発力・暗記力・計算力は若い世代が強く、思考力は社会人が強そうに感じるかもしれませんが実際は違います。
論文こそLECで思考力を養い着実に合格ラインに上げることが重要なのです。
LECの論文講座は内容が濃いのでメリハリをつけて勉強をする必要があります。
おすすめの講座
2023年短答試験目標の方はこちら
⇒2023年短答合格コース<春生>【通信】
2022年12月短答試験目標の方はこちら
⇒2022年短答合格コース<秋生>【通信】
2022年5月短答試験目標の方はこちら
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