①公認会計士になるにはどうしたらいいの?
①公認会計士のなり方を教えて
このような悩み・疑問をお持ちの方にお答えします。
①公認会計士になるためには試験に合格することに加えて、一定の実務経験を経ることが必要です。
②このページでは公認会計士のなり方を紹介します。
公認会計士になるには?
公認会計士のなり方・・必要な4つのステップ
1.短答試験と論文試験に合格
→公認会計士は2つの試験に合格する必要があります。
1つ目は12月又は5月に行われる短答式試験、2つ目は8月に行われる論文式試験があり、短答式試験に合格すると論文式試験を受験することができます。
2.一定の実務経験を経る
→通常実務補修3年+業務補助2年
・実務補修
実務補修というのは、補修所という所に行って単位を取得する必要があります。
そのため公認会計士試験に合格し監査法人等に勤務をしながら、補修所がある日は早く帰って補修所に行ったりします。
仕事で疲れているので寝ている人も・・・。
そして、例えば「あなたにとって公認会計士像とはどのようなものですか?」などの課題が与えられ、課題は6回以上提出をし36単位以上取る必要があります。
※課題は3,200超~4,800字程度
1回の提出は100点満点で最高10単位まで与えられ、40点未満は0単位となり再提出をしなければなりません。課題の再提出は15,000円払う必要があり、地味に痛い出費となります。
また、課題はみな一緒ではなく班によって異なります。
メモ
公認会計士の受験については多く語られますが、この補修所についてはほとんど語られません。
中には受験勉強時代の方が楽だったという方もいらっしゃいます。
補修所は大変なことばかりではなく、合格後は違う監査法人に行ったりして顔を合わせなくなることも少なくありませんが、補修所がある日は顔を合わせることになるので話が尽きないでしょう。
合宿などもありそこでいくつかのグループを作ってディスカッションを行って、例えば売上をあげるグループはどこか?などをしたりします。
合宿の参加は絶対ではありませんが、参加すると単位は通常より多くもらえるので多くの人は参加をしますし、おもしろかったという方が多いです。
・業務補助
合格者のほとんどの方は監査法人等に勤務をするので実務要件である「業務補助」については自然とクリアすることになります。
また、業務補助の要件については最近は緩和されており、例えば現在社会人の方ならすでに業務補助の要件を満たしているかもしれません。
そういった社会人の方は合格するまで大変ですが、合格し仮に実務要件の1つである業務補助を満たしているのであればあとは実務補修(補修所)にいけばよく、監査法人等に勤務をする必要もありません。
監査法人に勤務をする人の中には業務補助のために勤務をする人もいらっしゃいますので、そういった意味では社会人は有利な選択をすることができることになります。
業務補助では正社員である必要はなく派遣やアルバイト・パートでもそれを満たすこともできます。
例えば監査業務に限らず、経理であっても取引先の資本金が5億以上を満たしているなどであればおそらく業務補助の要件を満たすのではないかと思います。
業務補助が気になる方は金融庁の業務補助のページを参考にしてみてください。
⇒金融庁・・業務補助の内容
3.修了考査試験に合格
→1と2を満たすことで修了考査試験を受験することができます。
修了考査試験は
・会計に関する理論および実務
→論文式試験の会計学(財務)の問題をイメージするといいでしょう。
問題は18ページほどあり、3時間で300点満点
・監査に関する理論及び実務
→論文式の監査の問題をイメージするといいですが、財務諸表やその状況を見ながら必要な監査手続き、必要事項、要因などを答えたりと実務的な問題が多いといえます。
10ページほどあり、3時間で300点満点
・税に関する理論及び実務
→論文式の租税法の問題をイメージするといいですが、後半は財務も絡んだ出題となっています。
問題は13ページほどあり、3時間で300点満点
・税に関する理論及び実務
→論文式の経営学の問題をイメージするといいですが、管理の問題に近いものが出題されたり、経営学が苦手でなければ苦労しない問題が多いでしょう。
ただ、後半はコンピューター系の出題もあります(例えば内部統制やITなど)。
問題は13ページほどあり、2時間で200点満点
・公認会計士の業務に関する法規及び職業倫理
→論文式の監査論の中でも倫理や会計士・監査法人に焦点を当てた問題となっています。
(例えば継続的関与が制限されている理由を問う問題など)
問題は3ページほどあり、1時間で100点満点
修了考査試験
修了考査試験の合格率は概ね70%弱となっていますが、2018年12月に実施された修了考査試験の合格率は56%とここ10年間で見た事のない低い数値となっていました。
4.会計士登録
→日本公認会計士協会の会計士名簿に登録
以上、4つのステップを経ることで公認会計士となることができます。
ただ、実際は1の試験に合格することが大きな山となり、ここを通過すればほとんどの方が会計士登録をすることができるでしょう。
次は大きな山である「公認会計士試験」について見てみましょう。
公認会計士試験
公認会計士試験は
・短答式試験
・論文式試験
この2つの試験に合格する必要があるのは前述のとおりです。
短答式試験は12月と5月の年2回実施され、どちらかに合格する必要があり、短答式試験に合格することで論文式試験の受験資格を得ることができます。
ここで少し考えておきたいのは、論文式試験が8月に実施されるということです。
2つのパターンを考えてみましょう。
A 12月短答式試験合格→8月論文式試験
B 5月短答式試験合格→8月論文式試験
12月短答式試験に合格するのか?それとも5月短答式試験に合格するのかという違いがあります。
合格すれば8月論文式試験を受験できるのなら大きな違いはないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これはとても大きな違いになります。
というのも、ほとんどの受験生は短答式試験に合格した後で論文式の勉強をすることになるので、論文式試験まで長く勉強ができるAの12月短答式試験に合格するほうが圧倒的に有利となります。
短答式試験と論文式試験の違い
論文式試験には短答式試験にはなかった科目として租税法と経営学(受験生の9割は経営学を選択)の講義が始まり、特に租税法は公認会計士の科目の中で財務会計の次にボリュームがあります。
租税は30回~35回の講義、経営は12回~15回の講義があります。
この新しい科目に加えて、短答式試験はマークシート方式で主に結果を答えさせる問題だったのに対して、論文式試験は記述式となり、根拠・理由・背景などが求められることになります。
特に企業法については自分で論証をするので、短答式試験とは大きく傾向が異なります。
このようなことがあるため論文答練という演習を通して勉強をしていく必要があります。
論文答練は大体1科目10回程度あるので全部で60回となります。
仮に5月短答式試験に合格して8月論文式試験を受ける場合は、上記に挙げたことを3ヶ月弱で合格ラインに持っていかなければなりません。
次は公認会計士になるために最も大事な試験について申し込みを確認しておきましょう。
※ここでは2023年度に公認会計士試験合格の場合を考えてみましょう。
日程①2022年12月短答式試験を受験して合格し、論文式試験を受ける場合
これは先ほど説明をした8月論文式試験まで時間があるタイプになるので、12月短答式試験合格を目指しましょう。
2022年8月5日~9月13日 願書配布期間
↓
2022年8月30日~9月19日 インターネットによる願書受付期間
(書面で願書を提出する場合は2022年8月30日~9月13日)
受験手数料は19,500円になるのでそれを払います。
↓
2022年12月8日 短答式試験
↓
2023年1月中旬 短答式試験合格発表
↓
2023年8月21日~23日頃 論文式試験
↓
2023年11月中旬 論文式試験合格発表
短答式試験の合格発表は1ヵ月後となりますが、各専門学校が答えを出してくれるので得点を出すことは可能で、合格ラインも発表してくれます。
それに対して論文式試験は合格発表まで3ヶ月もあり、明らかにダメな場合を除き自分の出来がよく分からないのでもやもやしたまま3ヶ月を過ごすことになります。
自分ではダメだと思ってもふたをあけて見ると合格している場合も少なくありません。
短答式試験は2回実施されるので、たとえ12月の試験がダメであっても5月の試験に合格すると8月の論文式試験を受験することができます。
先ほどは12月短答式試験→8月論文式試験の場合でしたが、次は5月短答式試験→8月論文式試験の場合を見てみましょう。
日程②2023年5月短答式試験を受験して合格し、論文式試験を受ける場合
2023年1月中旬~2月下旬 願書配布期間
↓
2023年2月上旬~2月下旬 インターネットによる願書受付期間
(書面で願書を提出する場合は2023年2月上旬~2月下旬)
受験手数料は19,500円になるのでそれを払います。
↓
2023年5月24日頃 短答式試験
↓
2023年6月下旬 短答式試験合格発表
これ以降は先ほどと同様の日程となります。
↓
2023年8月21日~23日頃 論文式試験
↓
2023年11月中旬 論文式試験合格発表
5月短答式試験合格発表は6月下旬となっているので、5月短答式試験が終わって明らかに不合格以外の方は論文の勉強を始めることになります。
公認会計士になるには? まとめ
以上、公認会計士になるにはどうしたらいいのかといったことを紹介しましたがいかがだったでしょうか?
触れることが少ない実務補修や修了考査について少し詳しく説明をし、様々なステップはあったものの1つ目の公認会計士試験に合格すればほとんどの方が公認会計士になることができます。
そのため基本的には公認会計士試験である短答式試験と論文式試験のみに力を入れていけばよく、後のことは気にする必要はありません。
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専門学校
専門学校を利用してみたい方は下記を参考にしてください。
一発合格を目指すなら計算力とバランスのよい大原がおすすめですが、経済的に厳しいという方はLECで一発合格を勝ち取れば費用は他校の半分以下となっています。それだけ難しいということでもありますが、LECをおすすめするのには理由があります。
LECをおすすめする理由
学校、仕事、家事等で忙しくなったとき、勉強がうまく進まなかったり、短答試験に合格できない場合は、論文の講座代が無駄になることがあります。
(LEC以外の専門学校は基本的に短答・論文代を含めた一括の講座となっているか、分割してある講座は合算すると通常より高くなります。)
知人は論文の教材がほとんど手つかずになってしまったと言ってました。
テキストや講義というのは最新を使わないとそれだけで数点不利になってしまいます。
数点を争う試験なだけにそれは大きなデメリットとなってしまいます。
他校ではこういうことが起こりえますが、LECでは短答だけの講座、論文だけの講座と分けてあるので勉強にメリハリをつけて教材をこなすことができる上に、金銭面においても短答試験合格後に論文講座を受講という形をとることができるので損をしない選択ができます。また、もともと金銭的に安い大きなメリットもあります。
安いと聞くと内容が薄いのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、LECは科目ごとに論文講座があります。
「普通なのでは?」と思うかもしれませんが、多くの学校は論文講座はなく論文答練で実際に問題を解かせてそれを説明する形をとっています。そのため短答の理解から論文の理解へ短期間で引き上げる必要があります。
学生の場合は多くの時間が取れたり夏休みもあって時間でカバーできる部分もありますが、社会人の場合は困難になります。
それが結果となって表れています。
30代、40代を例に挙げると短答試験の合格率はほぼ同じなのですが、論文に限っては明らかに悪くなっています。
瞬発力・暗記力・計算力は若い世代が強く、思考力は社会人が強そうに感じるかもしれませんが実際は違います。
30代、40代の合格率を記事にしていますので気になる方はこちらをご覧ください。
こちらは監査審査会の合格状況から実際の数値を使って説明をしています。
⇒【公認会計士30代】30歳や35歳から合格・就職できるのか?
⇒【公認会計士40代】40歳、45歳で受験と転職は大丈夫?
論文こそLECで思考力を養い着実に合格ラインに上げることが重要なのです。
LECの論文講座は内容が濃いのでメリハリをつけて勉強をする必要があります。
おすすめの講座
2022年12月短答式試験目標の方はこちら
⇒2022年短答合格コース<秋生>【通信】
2022年5月短答試験目標の方はこちら
⇒2022年短答合格コース<春生>【通信】
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