①行政書士試験の択一式の点数があまり伸びない、合格点を取るにはどうしたらいいんだろ。
②択一式で科目別にどの程度の点数を取るのがいいの?
このような悩み・疑問をお持ちの方にお答えします。
下記にて行政書士試験の択一式対策を紹介しますので参考にしてください。
行政書士試験 択一式対策
行政書士試験 択一式の点数が伸びない
これから行政書士試験の勉強を始める方もいらっしゃるかもしれませんし、すでに行政書士の試験の勉強を始めている方、またすでに行政書士の試験を受けた方など様々でしょう。
ここでは行政書士試験の択一式の点数が伸びないのはなぜなのか?について見ることで択一式の特徴というものがみえてきます。
そうすることでどのように択一式を攻略していけばいいのかということが分かり、そこで各科目で目標点を掲げその点数がクリアできるように日々進捗状況を確認していくようにするといいでしょう。
択一式で点数が伸びないその大きな原因は簡単です。
それは「記憶の量が少なく、質が悪い」からです。
試験はその場で考えることはあるにしても、その根幹をなしているのは正確な記憶であり、その過程はこれまでの演習やテキストをどの程度読み込みをしているのか?そしてどの程度理解ができているのかということにつながってきます。
しかし、そのような考え方だったりというのは全て正確な記憶があってこそなしえるものです。
よくこのような式が用いられます。
「試験合格=記憶の質×記憶の量」
ただ、私はこの式はそれほど正しいものだとは思いません。
記憶の質が低ければいくら量が多くてもそれは択一式を解く際に邪魔な知識としてあり、間違えた回答をしてしまう要因になってしまいます。
あいまいな記憶はないほうが逆にいい結果になることが多いので、記憶に質が最も重要であり、その正確な記憶をどの程度増やすことができるのかが試験の結果として表れてきます。
行政書士試験は科目数も多いですし、択一式、記述式という出題形式が異なるものや法令科目、一般知識科目というように範囲も広くなっています。
特に注意をしなければならないのは法令科目でどの程度得点できるかということです。
よく一般知識に注目されますが、合否を決めるのは法令科目だといってもいいでしょう。
以上から行政書士試験の択一式で点数の伸ばすためには・・・
1.法令科目で目標点を定めその点数を取ること
2.一般知識科目は合格ライン(基準点)程度でいい
このようにはっきりとした目標点を決めておくといいでしょう。
目標点を決めたらその目標点からどの科目でどの程度の得点が必要なのかを決めておきます。
行政書士 択一式の合格点の取り方とコツ
択一式攻略の第一歩は各科目の目標点を決めておくことです。
行政書士試験は総合で300満点中180点以上を取ると合格することができます。
①法令科目(択一)+②一般知識科目+③記述式
このように3つのブロックに分けて考えます。
180点以上を取ると合格になりますが、②と③の取るべき点数を決めておきます。
②一般知識科目で14問中(56点中)→6問(24点)
※この点数は一般知識科目の基準点でもあり、この点数未満だと不合格になってしまいますので、この点数以上は死守しましょう。
③記述式で60点中40点
→記述式はある程度勉強が進むとかなり書けるようになります。
記述式対策については後日別ページにて紹介をする予定です。
この②と③の目標点数から①法令科目の択一式で取るべき点数が決まります。
①法令科目 択一式で取るべき点数
184点中116点以上を必ず取ること(63%)
法令科目の択一式で取るべき点数が決まりましたが、これだけではどの科目にどの程度時間を使ったらいいのか見えてきません。
そこで、次は科目別に目標点を決めておきます。
※試験は年度によって難易度が変わってきますので、この点数を基準値として難易度によって取るべき点数も変動します。
科目別の目標点と攻略のコツ
行政法
行政書士試験で最重要科目でありここで点数が取れないようでは合格はないと思っていいでしょう。
法令科目の択一式の配点は184点のため半分の点数を占めていて、択一式は19問、多肢択一式は2問出題され、配点だと92点になります。
択一式だと70%以上正答しておかないと合格は厳しくなりますので、この行政法では19問中14問正答を目標としましょう。
ただし、ここで勘違いをしてはいけないのは70%取ればいいという考えにあります。
このような考えだと結果的に60%程度になってしまう可能性が高くなりますので、その天は注意をしておくようにしましょう。
普段の勉強では行政法が最も大事であり合否に直結することから重要度の高い問題や講師が指摘した問題等は完璧に抑えておくようにしましょう。
まだ行政法の勉強をしたことがない方はここは飛ばしてもかまいません。
行政法は大きく分けると7つに分類することができ、この7つのうち国家賠償法とその他行政法は2問出題され、それ以外の項目については3問出題されます。
1.一般的法理論
→行政法の全体像が見えていない最初の頃は特に難しく感じてしまう項目のため最初は3問中1問程度の得点目標でもいいでしょう。
直前期に入る頃はある程度分かってきているのでできれば2問正答しておくと行政法で目標点に届きやすくなるでしょう。
ただ、ここに力を入れる前に2~4の項目を確実に抑えるようにしましょう。
2.行政手続法
3.行政不服審査法
4.行政事件訴訟法
5.国家賠償法・損失補償
→2~5は条文中心に勉強(5は条文数が少ないので判例も抑える)
条文を抑えることができればほとんど正答することができるので、いかにここで失点をしないかが行政法での得点に大きく影響を与えることになるでしょう。
テキストを読むときも「条文」を意識して読むことをおすすめします。
6.地方自治法
→勉強の進め方としては重要度の高い問題・肢は確実に抑えられるようにする。
ただし、地方自治法は出題範囲が広いので重要な問題を抑えることができたら過去問で多くの問題を解くといいでしょう。
ただ、3問中2問解ければよしとしそれ以上の点数を取るように深入りしすぎないようにしないようにするのが得策です。
7.行政法その他
→2問出題され総論的な位置づけとなります。
民法
択一式で9問出題され半分程度は得点をしておきたいところです。
民法は身近なことだったりイメージしやすいものが多いので勉強は楽しくなる方も多いでしょう。
しかし、勉強が楽しいのと問題が解けるのは別問題であることには注意をしなければならず、勉強の成果が点数として表れてくるのは直前期になる方も多いかもしれません。
勉強をしてなかなか点数に反映されないからとこの科目を捨てるようなことをしては合格できるものもの合格できなくなるので、あきらめず民法で半分の点数が取ることを第一目標としておくといいでしょう。
点数として反映されないのは問題を解く際に他の肢とどちらか判断が付かないことや知らない肢で迷うことが大きく影響をしています。
これはテキスト⇔問題・過去問⇔テキスト⇔答練・・
このようなことを繰り返し行うことで判断できる肢が増えていくのであきらめずにコツコツ勉強をしていくようにしましょう。
ただ、一旦慣れると人によっては民法の問題がかなり解けるようになる方も少なくなく、その場合は民法を得点源とすることで合格が一気に近づくことができるでしょう。
憲法
択一5問、多肢択一1問の28点となっており、行政法同様に70%程度の得点が必要になります。
憲法は得点しやすいのでここで70%以上をキープできるようにすることで安定した得点を取ることができます。
ただし、憲法の問題は確実に得点すべき問題(A)とそうでない問題(B)に分けることができ、そのうち確実に得点すべき重要度の高い問題は100%に近いくらい解けるようにしておくことをおすすめします。
憲法は知識だけでは解けないB問題も出題され、合格者であっても正答することが難しいものも含まれているのであまり手を出さないほうがいいでしょう。
ただ、勉強がある程度進み他の科目もある程度得点できるという状態の方はそのような考えさせる問題にも触れて考えて解く練習をしておくといいかもしれません。
基礎法学
行政書士の最初の問題でもあるため、勢いをつけるためにも2問とも正答しておきたいところです。
過去問を抑えておけば正答できる場合が多いので過去問で重要度の低いもの以外は完璧にしておくといいでしょう。
講師の説明を中心にテキストで抑えるべきところはしっかりと抑えることで対策は終了します。
基礎法学は何か特別なことをするのではなく、講義、テキスト、過去問という通常の勉強サイクルをしっかり守っていると得点することができるでしょう。
ただ、年度によっては1問正答でも仕方がないというときもあるので、本試験では1問程度正答できればokとしておきましょう。
商法
多くの受験生が手付かずのまま受験日になったとか、捨てたといわれる商法ですがそれをそのまま信じて捨てるのは少し考えたほうがいいかもしれません。
問題数は5問です。
商法といっても会社法と商法の二つに分けることができ、商法部分は範囲も狭く出題される内容は多くないのでこの1問は必ず正答をするようにしておきましょう。
行政法の会社法は幅広く出題されていますが、大きく分けると4つに分けることができます。
1.機関
2.株式
3.設立
4.資金調達・計算
行政法の商法でそのうち4問出題される会社法については1問は正答をしておきたいところですが、その場合に2つの考え方があります。
1つは過去問やテキストから重要な論点を抑える方法
もう1つは4つの項目のうち一つに絞ってそこを正答する方法
会社法の4つの項目とは下記になり、それぞれの項目にボリュームをいれるとこうなります。ボリュームを最大10とすると・・
機関10
株式4
設立3
資金・計算5
機関は分かりやすいですが、範囲があまりに広すぎて行政書士の勉強では配点が低すぎるため、機関で一点取るような計画はやめておいたほうが無難かもしれません。
おすすめは設立、その次は株式となります。
会社法の勉強で気をつけなければならないのはあやふやな知識は一切役に立たないということです。
肢を見るとどれも正解に見えてしまい、正確な知識がないと絞ることもできないので勉強をする際は完璧に記憶することが大事です。
中途半端な暗記100個より、完璧な暗記10個の方が役に立ちます。
以上、科目別に目標点等を紹介しましたが、それをまとめると下記表になります。
科目別の目標点数表
科目 | 形式 | 問題数(配点) | 目標 |
行政法 | 択一 | 19問(76点) | 14問(56点) |
多肢 | 2問(16点) | (12点) | |
民法 | 択一 | 9問(36点) | 5問(20点) |
憲法 | 択一 | 5問(20点) | 3問(12点) |
多肢 | 1問( 8点) | ( 4点) | |
基礎法学 | 択一 | 2問( 8点) | 1問( 4点) |
商法 | 択一 | 5問(20点) | 2問( 8点) |
法令科目 | 184点 | 116点 |
行政書士試験「択一式の点数が伸びない」 まとめ
以上、行政書士試験の択一式の攻略について紹介をしましたがいかがだったでしょうか?
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