①行政書士に独学で合格したいけど、おすすめのテキストはありますか?
②テキストだけでなく問題集や過去問など合格に必要な教材を教えて。
このような疑問をお持ちの方にお答えします。
①行政書士は上位にランクインするほどの人気資格であるため市販されているテキストはたくさんあり、中でも特に「みんなが欲しかった行政書士の教科書」がおすすめです。
②問題集は「みんなが欲しかったシリーズ」、過去問についてはLECのウォーク問がおすすめです。
行政書士試験に独学で挑戦
行政書士試験は独学?専門学校?
行政書士試験は短期で何がなんでも絶対に合格しなければならない方は専門学校の利用をおすすめしますが、そうでない方は独学で受験をしても問題はないでしょう。
もちろん専門学校を利用できる環境にある方は専門学校の利用すると効率よく勉強をする事ができるので、お金に余裕がある方や講座代を払っても問題のない方は専門学校の利用をおすすめします。
上記以外でお金を極力使いたくない方は独学でも十分に合格する事が可能ですので独学を選択してもいいでしょう。
行政書士といった敵を知るとテキストや問題集選びもうまくできるので、まずは行政書士の難しさを書いておきます。
行政書士の難しさを理解する事
行政書士の業務は資格の中でもトップクラスに広く、その影響によって試験も広く出題される傾向にあります。
広く浅い出題ではなく、重要な科目については内容もかなり濃いものとなっています。また、民法に関しては司法書士の方なら解く事はできますが、そうでない行政書士受験者においてはなかなか難しい問題となっているのが現状です。
そのため取るべき科目を見定めて戦略的に点数を取る必要があり、全ての科目をやみくもに勉強をしてしまうと合格点に達するのに数年を要することになるかもしれません。
この事は特に独学の方は注意をしておきましょう。
行政書士試験のことが少しはイメージできたでしょうか。
行政書士試験におすすめのテキスト
それでは行政書士試験におすすめのテキストを紹介しますので参考にしてください。
行政書士・・独学におすすめのテキスト
みんなが欲しかった! 行政書士 合格へのはじめの一歩 1,728円
432ページ
簿記やFP等で分かりやすさに定評のある「みんなが欲しかったシリーズ」で現在も売上げNo.1の滝澤ななみさんが編集に協力をしているので分かりにくい所がないような仕上がりになっている印象のある行政書士の入門書となっています。
正直な感想
滝澤ななみさんが書かれた書籍は様々な場所にコメントが記載してあり、講師が1つ1つ丁寧に説明をしている講義を見ているようなテキストになっています。
それに比べると本書の行政書士テキストは滝澤さん自身が書かれてないこともあり、コメントはないテキストとなっています。
ただ、行政書士の入門書では一番分かりやすいのは間違いないので、基本書などのテキストがどうもとっつきにくい方は本書の利用をおすすめします。
法律の勉強が初めての方でもスムーズに行政書士の全体像を把握する事ができるように分かりやすく書かれてあります。
法律が苦手、拒否反応が出てしまう・・だけどどうしても行政書士の資格が取りたい方はこちらの本を使うと苦手意識をなくすことができると同時に法律に対して少し自信を持つ事ができるようになるかもしれません。
みんなが欲しかった! 行政書士の教科書 3,240円
1,064ページ、ミニ六法付
1,064ページもあって相当分厚いテキストですが、5冊に分冊することができるので他の書籍よりもかなりコンパクトになるでしょう。
気になる箇所があればその1冊を持って移動中などのコマ切れ時間を有効活用することができますね。
効果的な勉強
得点戦略の重要項目30によって各項目のまとめとどこをどのように抑えておくのか?といった「ポイントと到達目標」があるので短時間で重要項目に必要なポイントを抑える事ができますし、勉強の途中において到達目標をクリアしているのかを確認する事ができます。
目的意識を持ってテキストを読むのとそうでないのとでは効果は違ってきますので、その意味においても本書の活用度は高いといえるでしょう。
テキスト構成
「みんなが欲しかったシリーズ」はチャプターがありそれを細分化したものはセクションという構成になっています。
初めて学習をするとどのような事を学んでいくのか全体像が把握しづらく、1度目の学習は少し宙の浮いたような理解になりがちです。
しかし、この本はチャプターとセクションで学ぶべきことが記載されてあるので、全体像とこれから学ぶ項目を把握する事ができるのでしっかり理解する事ができるでしょう。
また、セクションには例題や重要度の記載もあるので欠点のない仕上がりになっているといっていいでしょう。
講義風
入門書にはなかったサイドの欄に講師のワンポイントアドバイスのような「イントロ」「アドバイス」といったものがほとんどのページに記載されてあります。
このアドバイスを知るだけのために購入したいレベルといっていいでしょう。
「ここでは要件・効果を中心に抑えましょう」「比較しながら~」やつまづきやすい所についてコメントをされていたりと市販のテキストとは思えない非常に有用なテキストとなっています。
また、本文に載せると見づらくなってしまう中・上級者向けやもう少し得点を取りたい方向けの論点については「プラスα」としてサイドに記載してあるのでテキストは読みやすい作りになっています。
市販だけでなく専門学校のテキストを入れても質の高い1冊です。
出る順行政書士 合格基本書 3,240円
1,022ページ、ミニ六法付
項目の最初にはその項目の重要度と講師からのワンポイントアドバイスがあるので要領よくポイントを抑える事ができるでしょう。
また、本文の横(サイド記載)にはワンポイントアドバイス以外に「プラスα」によって知識を高める事ができるのは「みんなが欲しかった~」と同様です。
ただ、「みんなが欲しかった~」に比べると人によっては文字が詰まって見えるので、テキストを読む事に慣れていない方はとっつきにくい印象があるかもしれません。
逆にシンプルなテキストでしっかり書かれてあるほうが勉強しやすい方はこちらのLECのテキストがあっているでしょう。
行政書士・・独学におすすめの問題集(択一対策)
みんなが欲しかった! 行政書士の問題集 2,808円
644ページ
重要度あり、解答解説にはテキストで確認すべき項目の記載あり、講師のワンポイントアドバイスありといった内容になっています。(該当ページの記載はない)
テキストで「みんなが欲しかった~」を利用した方は、項目順や該当箇所の把握がしやすいのでこちらを利用するようにしましょう。
出る順行政書士 基本問題集 2,376円
413ページ
重要度と難易度の両方の記載あり、解答解説は「みんなが欲しかった~」よりも詳しくなっており、解説ページにはテキストで確認するべきページ数の記載があるのですぐに確認する事ができます。
行政書士・・独学におすすめの問題集(多肢択一・記述対策)
みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集 2,808円
644ページ
記述・多肢択一対策となっており、特に記述については対策が難しく受験生の間でもどのような対策をしていいのか分からない方も少なくありません。
しかし、この書籍はどのように記述をしていけばいいのか?市販の書籍とは思えない「問題文の読み方」や「解法手順」がここまで教えてくれるのか?というほど詳しく解説してくれます。
ページ数が多いのも詳しく記載がされてあるからです。
記述対策講座として数万円してもいいレベルといっていいでしょう。
記述の採点といったものは非公開なため神経を使って勉強をする必要があります。
独学の場合は、大体こんな感じでいいかな?と考えがちですが、一定の採点基準や書き方を知った上で勉強をすると多少下手な文章であっても合格点を取る事ができます。
記述が苦手な方や記述で得点をアップさせたい方におすすめです。
出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集 1,620円
255ページ
重要度・難易度両方の記載あり。
こちらは配点箇所がかかれてあるので、どういったところを書いたら点数になるのかを知る事ができます。
記述対策はどちらを使ったらいいの?
解説も詳しいので多少書ける方は「LECの出る順行政書士 40字記述」を使うといいですが、記述が苦手な方や書き方が分からない方は「みんなが欲しかった40字記述対策」がおすすめです。
記述対策についてはLECのテキストで勉強をした方であっても「みんなが欲しかった40字記述対策」がおすすめです。
理想は「みんなが欲しかった40字記述対策」を使った上で「LECの出る順行政書士 40字記述」を使うのがいいですが、時間がない方は「みんなが欲しかった40字記述対策」1冊で記述対策はいいでしょう。
行政書士・・独学におすすめの過去問その他
みんなが欲しかった! 行政書士の肢別問題集 2,376円
676ページ
過去問を科目別・項目別に並べてあるので、項目別に過去問を解きたい方におすすめ。
そのためテキスト→問題集が終わった方はこの肢別問題集を解くといいでしょう。
ただし、注意点があります。
この肢別過去問題集は「法令科目」しかありません。
(一般知識の過去問題集がありません)
一般知識の過去問が項目別に掲載されているのは次に紹介するLECのウォーク問過去問題集です。
出る順行政書士 ウォーク問過去問題集 1 法令編 2,700円
1,176ページ
出る順行政書士 ウォーク問過去問題集 2 一般知識編 1,620円
365ページ
LECのウォーク問過去問題集は「法令科目」「一般知識」の2つあり、また過去10年分をフォローしている事からこれをしっかり身につけることができれば本試験もかなり強くなります。
ボリュームはありますが、重要度の記載や問題ごとに正答率の掲載があるので、時間がない方は重要度の高い問題や正答率の高い問題を優先的に勉強する事ができます。
過去問を利用する場合はLECのウォーク問過去問題集の購入をおすすめします。
みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集 2,700円
710ページ
こちらは5年分の過去問を掲載した「年度別過去問集」となります。
肢別・項目別の過去問で慣れてはいても本試験と同じ形式の年度別過去問題集も解いておきたいところです。
この過去問の売りは3つ
1.解説の適度な詳しさ
2.問題ごとに出題のポイントによる問題の講評や、「ここの選択肢はひっかけ」などの記載があるので1つの問題をどのように解くべきか参考にする事ができます。
3.正答率の掲載があるので、その問題の「本当の重要性」を知る事ができます。
AランクやBランクといったものより、正答率93%、正答率40%など具体的にあることでその問題に対して対策を講じる事ができるでしょう。
結局過去問はどれを使ったらいいの?
過去問はいろいろありますが、一般知識もフォローしているLECのウォーク問過去問題集がいいでしょう。
それらの過去問題集は「項目別」となっているの弱点補強や復習がしやすいメリットがあります。
テキスト、問題集、過去問題集(項目別)が終わり、直前期の予想問題集に入る前に過去問題集(年度別)を解くといいでしょう。
出る順行政書士 当たる! 直前予想模試 1,728円
248ページ
模試3回分
本試験をあてる TAC直前予想 行政書士 1,728円
388ページ
3回分
テキストは「みんなが欲しかった~」 → LECの予想問題集
テキストは「LECの出る順~」 →TACの予想問題集
このようにテキストとは違う会社のものを解いておきたいところですが、理想は2冊の予想問題集は使っておきたいところです。
大原の全国模試ⅠⅡ 各3,000円(ⅠⅡのパックは5,000円)
合格したい方は絶対に解いておきたい大原の全国模試
全国模試は9月下旬、10月中旬にそれぞれ実施されます。
全国で自分は何番目なのか?上位から○%なのかを知る事ができます。
詳しい日程については大原のパンフレットに記載されますのでそちらを参考にしてください。
行政書士 試験六法 3,672円
1,176ページ
行政書士試験に必要なものだけを掲載した六法ですが、それだけでも十分に利用する価値はあるのですがそれだけではありません。
この行政書士六法には条文がずらっと載っていますが、条文に関係のある過去に出題された問題も一緒に掲載されているので画期的な六法となっています。
また、通常の六法にはない「条文の重要度」と「二色刷り」になっています。
そのため、勉強をする際に六法を引いて確認をすると「重要度」「過去に出題された問題」さらには周辺の条文で重要性が高いものを確認する事ができるので非常に便利で価値の高い1冊です。
行政書士おすすめのテキスト まとめ
以上、行政書士試験に独学合格におすすめのテキストを紹介しましたがいかがだったでしょうか?
上記以外にも論点をまとめた論点集や判例をまとめた判例集なども販売されていますが、試験合格において必須の教材を紹介しました。それらを完璧といえるほどこなすことができたら、論点をまとめたものを使用して確認をするのもいいですが、あまり手を広げすぎると混乱を招いてしまいますので最小限にとどめるのがいいかもしれません。
予想問題集については上記2冊が終わったのであればもう1冊購入して実践力演習をするのはいいでしょう。
・行政書士の勉強時間とスケジュールはこちら
⇒【行政書士】勉強時間と独学スケジュール
・行政書士関係の記事はこちら
⇒行政書士あれこれ
専門学校を利用してみたい方は下記を参考にしてください。
専門学校
講座
・司法試験、司法書士合格者が最も多い専門学校の講座はこちら
⇒ 伊藤塾の行政書士講座
・法律系に強い大手専門学校の講座はこちら
⇒LECの行政書士講座
資料請求
資料を請求して考えたい方
・模試を利用したい方はこちら
⇒大原へ無料請求
・安さを重視したい方はこちら
⇒資格スクエアへ無料請求
※資料請求はもちろん無料
早い方ですと1分くらい、普通の方ですと2分くらいで終わります。
関連資格
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・上位資格の司法書士の記事はこちら
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・行政書士として独立するなら持っておきたいFP関係の記事はこちら
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