①行政書士試験に合格するために必要な勉強時間はどのくらいなの?
②合格までに使用する教材やスケジュールを教えて欲しい。
このような悩み・疑問をお持ちの方にお答えします。
①行政書士試験に合格するためには490~670時間の勉強が必要です。
②下記にて合格に必要な全ての教材とスケジュールを紹介します。
目次
行政書士の勉強時間とスケジュール
このページでは・・
1.概要
→行政書士試験の特徴と試験までの大まかな”流れ”をお話します。
2.勉強時間
→合格までに必要な”時間”をお話します。
3.スケジュール
→使用する教材とそれにかかる勉強時間とスケジュールを詳しく紹介します。
このような順番で説明をしていきます。
まずは社行政書士試験までの大まかなスケジュールと特徴を知り、合格までの概要をご覧ください。
1.行政書士試験 合格までのスケジュール(概要編)
ここで紹介するスケジュールは9ヶ月計画となります。
(基礎期)1月中旬~4月(3.5ヶ月) テキスト、問題集
(応用期)5月~7月(3ヶ月) 過去問、記述式対策
(直前期)8月~10月(2.5ヶ月) 予想問題集、模試
試験は10月の第4日曜日
上記は9ヶ月計画としての試験までの大まかな流れになりますが、計画は大きく分けると3つのタイプがあります。
①9ヶ月計画
②6ヶ月計画
③3ヶ月計画
このような計画があります。
行政書士の試験は10月の第4日曜日に実施され、合格発表は1月の第3日曜日となっています。
①9ヶ月計画
年が明けてから何か資格の勉強をはじめてみようという方や1月下旬の合格発表を受けて不合格だった方が再挑戦するのがこの9ヶ月計画に該当します。
9ヶ月というと長いように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、法律の勉強や資格自体の勉強が初めての方、社会人の方はできれば年が明けたら出来る限り早く勉強に取り掛かっておきたいところです。
1日2時間の勉強時間が目安となります。
②6ヶ月計画
暦では1月がスタートとなりますが、学校などは4月入学があることから日本人は4月から何かをやろうという方が多い傾向にあります。
このように4月~4月下旬から行政書士の勉強を開始するタイプが6ヶ月計画に該当します。
1日3~4時間の勉強時間が目安となります。
③3ヶ月計画
7月下旬あたりから勉強を開始することになるので、受験経験者や法律知識がある方、または夏休みが始まろうとする大学生やこの期間に長く時間を取る事ができるフリーの方が該当します。
1日6~8時間の勉強時間が目安となります。
行政書士試験の特徴
行政書士試験の試験範囲は他の試験と違ってかなり広く、民法、税法はこの科目を初めて勉強する場合は難しい内容といえるでしょう。
また、試験と実務が近い科目についてはより専門的な内容となっていたり、行政書士として仕事をする際に一般知識が不足しないように一般知識も出題範囲となっています。
法令科目とは別に一般知識にも基準点が設けられており、法令科目が満点であっても一般知識が1点でも基準点を下回ると不合格になってしまいます。
そのため超短期間で合格する事は難しいですが、司法書士合格者や法律の勉強をした事がある方、また一般知識である程度点が取れる方であれば短い時間でも合格する事は可能です。
それぞれのスケジュールと行政書士試験の大体イメージができたのではないでしょうか。
2.行政書士・・勉強時間
次は行政書士試験に合格するまでの勉強時間はどのくらいになるのかを見てみましょう。
実際に使用する教材と合格するために必要な勉強量を考慮すると勉強時間は下記のようになります。
勉強時間については冒頭で述べていますが、勉強に慣れている方とそうでない方では理解度・吸収度も違ってきます。
あなたはどれにあてはまりますか?
A.宅建取得者など法律知識のある方や一般知識で点数がすでに取れる方は490時間
B.通常の方は670時間
C.勉強が苦手だったり、最近あまり勉強をしていない方は900時間
使用する教材によってもかかる時間は変わってきますので、上記の勉強時間はあくまで目安として知っておく程度でいいでしょう。
1日の勉強時間と1週間の勉強時間
どんなに忙しい方でも1日2時間の勉強時間は確保しましょう。
2時間といっても、移動時間なども含めた時間ですので、社会人の方であっても十分に勉強時間を確保できるのではないでしょうか。
平日と土日の勉強時間は?
①1週間15時間は、月~金の平日は各2時間、土に5時間として15時間となります。
②1週間20時間は、月~金の平日は各3時間、土に5時間として20時間
③1週間25時間は、月~金の平日は各4時間、土に5時間として25時間
人によって1日に使える時間は全く違います。
このように3つのタイプに分けてみましょう。
これはあくまで一例ですので、例えば平日は3時間が限度だけど、土に10時間出来る方なら1週間で25時間確保することができます。
日曜については予備日としてあけておくといいでしょう。
予定通りこなせていれば自由の日とし、用事があって平日等こなせなかったら日曜の予備日を利用するなど・・・。
さて、あなたは①~③のどのタイプなら勉強ができそうですか?
それでは次は行政書士試験に合格するスケジュールとその際使用する教材とその勉強時間を見てみましょう。
3.行政書士 独学合格スケジュール
ここでは独学で合格するスケジュールを「使用する教材」「時間」について詳しく紹介します。
まずは、各期で使用する教材をざっと見てみましょう。
行政書士合格スケジュール・・各期で使用する教材
各期・月でどのような教材を使っていくのかは下記表をご覧ください。
月 | 期 | 教材 |
1月 | 基礎期 | (Aタイプ) みんなが欲しかった!行政書士の教科書 みんなが欲しかった! 行政書士の問題集 (Bタイプ) |
2月 | ↓ | |
3月 | ↓ | |
4月 | ↓ | |
5月 | 応用期 | LEC出る順行政書士 ウォーク問過去問題集 1 法令編 LEC出る順行政書士 ウォーク問過去問題集 2 一般知識編 みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題 |
6月 | ↓ | |
7月 | ↓ | |
8月 | 直前期 | LEC出る順行政書士 当たる! 直前予想模試 本試験をあてる TAC直前予想 行政書士 大原の模試 |
9月 | ↓ | |
10月 | ↓ |
このようなスケジュールで教材を使用していきますので頭の中にイメージしていただけるといいかと思います。
基礎期ではテキストとそれに準拠する問題集を使用しますので、AタイプかBタイプのどちらの教材を使用するのか選択してください。
Aタイプ?BタイプB?
字が並んでいるテキストは読みづらいという方は「みんなが欲しかった~」がおすすめですが、宅建取得者、法律の知識がある方、字が並んでいるテキストを読んでも苦にならない方はLECの教材がおすすめです。
行政書士 各教材に必要な勉強時間
基礎期
テキストと問題集は同時並行で進めていくと効率がいいので、テキストで1つの項目が終わったら問題集を解くのがいいでしょう。
そして問題集がある程度解けるようにしておきたいので、テキストと問題集は3回転はさせておきたいところです。
テキストは1ページ3分、問題集は2ページ3分とすると・・
テキスト・問題集を3回転させるために必要な勉強時間は180~210時間
1週間の勉強時間から1ヶ月のおおよその勉強時間が分かります。
①1週間15時間勉強できる方→1ヶ月60時間
②1週間20時間勉強できる方→1ヶ月80時間
③1週間25時間勉強できる方→1ヶ月100時間
この1ヶ月の勉強時間を元にすると・・
1週間の勉強時間 | テキスト・問題集 |
15時間 | 3~3.5ヶ月 |
20時間 | 2.5~3ヶ月 |
25時間 | 2ヶ月 |
例えば、1週間20時間の勉強時間が確保できる方はテキスト・問題集の勉強期間は2.5~3ヶ月程度という事が分かります。
この基礎期で大事なことは、テキスト・問題集を6ヶ月でほぼ仕上げる。
(基礎期)
使用するテキスト・問題集にかかる勉強時間は180時間~210時間
1週間の勉強時間が15時間の方だと3.5ヶ月
1週間の勉強時間が25時間の方だと2ヶ月
応用期
この応用期では過去問と記述式対策を行います。
過去問
ここでは「LEC出る順行政書士 ウォーク問過去問題集」といった項目別の過去問題集を使用します。
現時点ではテキストと問題集を終えた状態でもう少し項目別に抑えておく必要があることから「項目別過去問題集」を使って項目別に徹底的に抑えていきましょう。
過去問題集は全部で2冊あり、これを3回程度は繰り返しておく必要があり2ページ3分として3回転させるためには100時間~120時間が必要でしょう。
記述式対策
「みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題」は過去の記述問題をピックアップして記述式対策の詳しい解説があります。
記述式をやみくもに書くと得意な場合は点が取れますが、そうでない問題のときに全く点が取れないといった事がありますのでどのような問題でも平均すると安定的に合格点以上のものが取れるようにきちんと対策をしておくといいでしょう。
「書き方」については市販でこれほど詳しいものはないので、記述が苦手な方に限らずこの書籍を通して記述で合格点+αの点数が取れるようになる1冊です。
時間がそれほど取れない方は2回程度は繰り返し、時間がある方は3回程度繰り返して見ておくといいでしょう。
スラスラ読めるので1ページ2分でも大丈夫ですが、じっくり読んで考えるページもあることから1ページ3分としましょう。
そうすると1回転させるためには30時間となり、2回転の場合は60時間、3回転の場合は90時間となります。
(応用期)
使用する教材は過去問と記述対策となり勉強時間は160時間~210時間
過去問2ヶ月、記述対策1ヶ月
直前期
直前期は8月、9月、10月となりますが大原が行う全国模試を基準に計画を立てておくといいでしょう。
大原模試は9月下旬、10月上旬の2回実施されます。
月 | 教材 |
8月 | LEC出る順行政書士 当たる! 直前予想模試3回分 |
↓ | ↓ |
↓ | ↓ |
↓ | 本試験をあてる TAC直前予想 行政書士3回分 |
9月 | ↓ |
↓ | ↓ |
↓ | |
↓ | 大原模試Ⅰ |
10月 | 大原模試Ⅱ |
予想問題集は「LECの出る順」と「TACのあてる」の2冊になります。
出来る限り2冊利用しておきたいところです。
1週間に1回分を解くペースになりますが、次の回を解くまでに解けなかった項目・論点で重要な箇所はテキスト・問題集等に戻って必ず復習をしておきましょう。
(応用期)
使用する教材は予想問題集2冊と大原の全国模試となり勉強時間は復習の度合いによって全く異なってくるので一概には言えませんが150時間~250時間
予想問題集+弱点補強1.5ヶ月、大原模試+総復習1ヶ月
行政書士の勉強時間とスケジュール まとめ
以上、行政書士試験に合格するために必要な勉強時間とスケジュールを紹介しましたがいかがだったでしょうか?
基礎期では問題集の正答率をあげるにテキストの読み込みを最低3回は行う。
→勉強時間は180~210時間
応用期では過去問題集、記述式対策
→勉強時間は160~210時間
直前期では予想問題集、大原模試
→勉強時間は150~250時間
以上より、行政書士の勉強時間は490~670時間
3つの期間で特に重要なのは基礎期のテキスト・問題集になり、もう少し時間が割けたり、もう少し速く勉強を始める事が出来るのであれば、テキストの読み込みをもう少ししたり、問題集の完成度を高めると、応用期、直前期に進む際スムーズに進める事ができるでしょう。
基礎期は楽に進めたいと思ってしまいますが、合否を決めるのは基礎期にあるといっていいかもしれません。
世間が言っているほど簡単な試験ではありませんが、独立開業できる魅力的な資格でもあり、また司法書士や社会保険労務士に進む際にも勉強法や仕事においても役に立つので、ぜひ行政書士試験の勉強をがんばって合格を勝ち取ってください。
・ここで紹介したテキストについては下記にて紹介をしていますので参考にしてください。
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