①社労士に独学で合格したいけど、おすすめのテキストはありますか?
②テキストだけでなく問題集や過去問など合格に必要な教材を教えて。
このような疑問をお持ちの方にお答えします。
①社会保険労務士試験は人気資格なだけに市販されているテキストは多くあり、中でも「みんなが欲しかった! 社労士の教科書」は初学者であっても非常に分かりやすいのでおすすめです。
しかし、勉強に慣れている方や合格を確実にしたい方でモチベーションが高い、挫折は絶対にしないという意志の固い方は「LECの出る順社労士 必修基本書」をおすすめします。こちらのテキストは試験でより点数が取りやすいテキストの構成となっています。
②テキストの講評も含めて問題集や過去問は下記にて紹介します。
社労士試験に独学で挑戦
社労士試験に独学で合格
社労士試験は専門学校を利用する方が多い試験ではありますが、独学でも合格されている方はいらっしゃいます。
ここ最近においては市販に驚くほど優れたテキストがあるので独学でも合格する事ができます。
テキスト等の紹介の前に、社労士試験の特徴を知るとテキストや問題集の選び方も参考になると思いますので、「社労士試験の特徴」を見てみましょう。
社労士試験の特徴を理解する事
社労士試験は他の資格試験と大きく違う点があります。
専門学校を利用する場合は講師から説明があるはずですが、独学の場合はその点を知っておかなければならず、知らないで勉強をしていては合否は遠くなってしまうかもしれません。
社労士試験が他の資格試験との違い
社労士試験には択一式試験と選択式試験の2つがあります。
択一式試験は7科目から出題され、各科目に基準点があります。
また、選択式試験は8科目から出題され、こちらにも各科目に基準点があります。
この全ての科目において基準点をクリアしておかなければ、例えそれ以外の科目が満点であっても不合格となってしまいます。
→他の資格試験以上にバランスよく勉強をする必要があります。
苦手科目を1つでも作ってはならず、また感覚で偶然点数が取れている科目は注意が必要です。本試験でその科目が基準点を下回ってしまうとたちまち不合格になってしまいます。
全ての科目において理解中心に学習をし、問題集や過去問を解く際はなぜその答えになったのか理由が言えるようにしておく必要があります。
→そのため分かりやすく理解できるテキストと問題集・過去問を利用する必要があります。
社労士試験のことが少しはイメージできたでしょうか。
社労士試験におすすめのテキスト
それでは社労士試験におすすめのテキストを紹介しますので参考にしてください。
社労士・・独学におすすめのテキスト
みんなが欲しかった! 社労士の教科書 4,212円
1,136ページ
1冊4,212円もするの?と驚いている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は2冊に分冊する事ができるタイプとなっているので、実質2冊のテキスト代と考えればいでしょう。
ページ数は1,000ページを超えており内容も充実しています。
他に出版されている社労士のテキストもいいものはあるのですが、正直、市販のテキストでここまですごいものを出すのかといった内容になっています。
「みんなが欲しかったシリーズ」は他の資格試験でも分かりやすいものが多いのですが、「社労士のみんなが欲しかった」はそれを上回る内容となっており、社労士に独学に挑戦する方は朗報といえるでしょう。
社労士試験独学合格を狙う方は絶対に持っておきたい1冊です。
このテキストって本当にそんなにいいの?
1.項目
目次には項目がずらっと並んでおりそこに重要度のランクがふってあるので便利で、それ以外にもこのテキストは工夫をしています。
直前対策を考慮して、特に重要なAランクのみを確認したい場合に別に目次が作られているので、直前期にはAランクのみをさっと確認しやすく、チェック箇所があるのでAランクをきちんと確認する事ができたのか直前期に有用です。
それとは別に重要度の表やセクションごとにとくに注意すべき事が記載されてあるのでポイントを逃さないでテキストを読む事ができます。
また、終わりにはミニテストがあるので理解できたのか?記憶に残っているのかを確認する事ができるので、ただ単に読んでいたのかどうかが分かります。ミニテストが完璧に出来なかった方はすぐに該当箇所を読み直し完璧にして次に進むようにすると完成度の高い読み込みをする事が可能です。
中途半端に読んでしまうといつまで経っても合格ラインに必要な知識を吸収する事ができないのでミニテストは意外に重要だったりします。
2.分かりやすい
堅苦しい法律の勉強の場合、言葉が自然と難しくなってしまい読むのがつらくなってしまうのが通常です。
しかし、このテキストは非常に分かりやすい言葉で書かれてあるので、法律が苦手・初めての方であっても「うーん」とうなりながら読む必要がありません。
太字や赤字を適度に使っているのでどこが重要なのかが分かりやすく、赤字は赤シートを使って暗記できたのかを確認する事が可能です。(赤シート付)
このテキストが他の資格のみんなが欲しかったシリーズよりも、アイコンがたくさんあり視覚的に見やすくなっている点がテキスト構成がいい点があげられます。
→過去に出題された項目の箇所には過去問のアイコン(H29-2アなど)
→かわいいキャラが時々「あと少し」など応援をしてくれるのでちょっとやる気が沸くかも?
3.使い分けが可能
・時間がない方は重要なものだけに絞ったものがほしい
・得点アップしたい方はより深い理解ができるものやレベルの高い情報を得たい
このように人によって欲しいテキストは変わってきますが、このテキストはこのようなどちらのタイプであっても対応する事ができるようなテキスト構成になっています。
予備校でも使われるテキスト構成
予備校のテキストで時々使われる本文と本文の横(サイド記載)のテキストタイプとなっています。
時間がない方や1度目に読む場合は本文のみに集中して読む事ができ、2回目に読む場合や知識を増やしたい方はサイド記載の読み込みをする事で得点をアップさせる事ができたり、より深い理解をする事ができるようになっています。
本文に全ての情報があるとどこが重要なのか?分かりづらかったり煩雑になるデメリットがりますが、このタイプはそのようなデメリットを解消しています。
出る順社労士 必修基本書 3,888円
1,233ページ
受験経験者、宅建合格者、行政書士合格者等、LECの教材を使ったことがある方はこちらの「LECの出る順社労士」がいいでしょう。
見た感じは「みんなが欲しかった~」と比べると見づらい印象がありますが、合格を意識した場合はこちらの方が合格しやすいといえるでしょう。
ただし、資格の勉強をしたことがない方がこのテキストを使うと途中でやめてしまう可能性があります。そのためそういった方は先ほど紹介した「みんなが欲しかった~」が読みやすいのでおすすめです。
なぜLECの出る順社労士がいいのか?
読みづらいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、内容が濃いので深い理解をする事が可能であり、また条文の趣旨の記載、判例や少し上のレベルの記載、過去問といったものが同時に掲載されているので得点を取りにいくテキスト構成になっているといえます。
特に項目の最初には全体像とこの項目をどのように勉強をしていけばいいのかの指針が記載されているので勉強の方向性が非常に分かりやすくなっています。
さらに、「LECの出る順社労士」は問題集(過去問)との相性がいいので勉強しやすいメリットがあります。
「みんなが欲しかった~」の問題集(過去問)には解答・解説に該当ページがないので、どこを見ていいのか少し分かりづらくテキスト確認がしづらいといった意見があります。
(実際はテキストの読み込みをしている事で該当箇所はおおよそ目処がつきますが、問題によっては探しづらい箇所もあります。)
しかし、「LECの出る順社労士」の問題集(過去問)には解答解説に「基本書 ○科目 113p」などテキストのどのページを見ればいいのか分かるのでテキストに戻ってすぐに確認する事ができます。
また、テキストと問題集による勉強をしっかり行う事である程度の得点を確保できるメリットがあります。
社労士・・独学におすすめの問題集
みんなが欲しかった! 社労士の問題集 3,456円
872ページ
先述のとおり解答解説にはテキストの該当箇所の記載はないものの、テキストに準拠する問題集なので、例えば今セクション4をやっているのであればテキストもセクション4を見れば分かるのでおおよその目安はつきます。
テキストで「みんなが欲しかった~」を買った人はこちらも併せて購入するようにしましょう。
インプットと同時にアウトプットの演習を同時に行う事で理解の確認と記憶の定着は格段に違ってくるからです。
出る順社労士 ウォーク問 一問一答 1,188円
出る順ウォーク問 一問一答は全部で4冊あります。
1 労働基準法・労働安全衛生法・労働者災害補償保険法
2 雇用保険法・労働保険の保険料の徴収等に関する法律・労務管理その他
3 健康保険法・国民年金法
4 厚生年金保険法・社会保険に関する一般常識
4冊合計2,179ページ
テキストに準拠している問題集(過去問)なので、1つの項目が終わったら問題集を解くように使うといいでしょう。
解説は「みんなが欲しかった~」よりは詳しいですが、重要度ランクの記載がないので量が多いLECのウォーク問を使う場合は消化不良にならないように注意をしなければなりません。
テキストに準拠する問題集を使わなければ効率が悪くなりますので、テキストに併せて問題集を選ぶようにしましょう。
選択式対策
社労士試験は択一式試験と選択式試験の2つの試験形式があり、択一は70点満点、選択は40点満点となっており、どちらの試験形式においても基準点が設定してあります。
択一式が満点でも選択式が1点でも基準点を満たしていないと不合格になってしまうので、選択式対策は必須となります。
出る順社労士 ウォーク問 選択式マスター 2,916円
893ページ
このLECのウォーク問は選択式対策の問題集もあり、こちらは重要度の記載があり、時折問題のポイントも書かれてあります。
みんなが欲しかった! 社労士 合格のツボ 選択対策 3,024円
732ページ
選択式のオリジナル問題が333問掲載されています。
合格のツボは合格者でも人気の高い教材となっていますので、選択式が苦手な方や選択式でもう少し得点を狙っている方は購入をおすすめします。
合格体験記でも「合格のツボ」というワードは必ずといっていいほど出てきます。
選択式問題集はどっちがいいの?
どちらもオリジナル問題になっていますが、練習をするのなら「みんなが欲しかった~」がおすすめです。
LECの解説はこうです。
→穴埋めの答えがあり、その次に問題の空白の箇所に答えが載っているだけです。
要するに答えが単に載っているだけ。
正直これは手を抜いているとしかいいようがありません。
一方、「みんなが欲しかった~」は2つの解説があります。
①この問題はここを覚えていないと解けないけど覚えていますか?といったことで、『おぼえとるかい?』といったおじいさんのアイコンが確認をしてます。
②関連知識やプラスαや抑えておきたい事柄として『StepUpアドバイス』といった解説があります。
選択式の過去問については下記で紹介をしているLECのウォーク問 本試験型過去問題集に10年分掲載されているのでそちらで確認をしておくといいでしょう。
社労士・・独学におすすめの過去問
出る順社労士 ウォーク問 本試験型過去問題集 1,620円
ウォーク問 本試験型は2冊あります。
1.労働編(上記画像)
2.社会保険編
2冊で1,898ページ
みんなが欲しかった! 社労士の年度別過去問題集
5年分の年度別過去問題集
こちらは問題ごとに正答率が掲載されているので、どの問題を正解すべきなのかが分かるので独学者は必ず購入をしておきたい1冊。
3種類の過去問?一問一答と本試験型と年度別の違い
一問一答は1問ごとに○×を判定しますが、本試験型は「次のうち誤っているものはどれか?」と問われてABCDEの中で誤っているものを選ぶ形式です。(本試験と同様のため本試験型)
本試験型は本試験の一問一答とは違って本試験形式の択一等の問題になってはいるものの項目別になっています。
年度別過去問題集は完全に試験と同じ問題形式になっています。
どのタイミングでどの使うかは、テキストと一問一答がほぼ完璧に出来るようになったら本年度別の過去問を解きましょう。
項目の仕上がりが悪い人を除いては年度別の過去問題集を解く事をおすすめします。
模試、試験までに全科目を通して解いておかなければなりません。
一問一答は項目の順番に問われているので答えやすいですが、本試験はいくつか横断的に問われるのでそれに慣れておかなければなりませんし、どれを選ぶのかといった答え方の練習もしておく必要があります。
一問一答はほぼ完璧に出来ても、年度別になると結果は違ってくることもあるので合格するためには必ず解いておきたいです。
社労士・・白書対策
社労士V 1,200円
労務管理その他、社会保険に関する一般常識対策として、労働経済白書、厚生労働白書といった白書対策をしておかなければなりません。
社労士の勉強をしていると必ず話題になるワードです。
独学の場合だと知らないってことにもなる可能性がありますが、白書対策も忘れないでください。
そこでおすすめが「社労士V」となります。
こちらは最後の仕上げとしての教材にもなると同時に、白書対策の動画を無料で見ることができます。暗記カードやQ&Aもあってお徳です。
5月頃発売されるので、2019年を受験するのなら今が買いで、これらから勉強をする方は来年の5月に購入をしましょう。
来年受験される方は「白書対策」があるということだけ覚えておくといいでしょう。
社労士・・模試・予想問題集
出る順社労士 当たる! 直前予想模試 1,620円
問題は1回分ですが、LEC講師による論点予想はかなりのページ数を割いており見ごたえがあります。
本試験をあてる TAC直前予想 社労士 1,944円
「あてるシリーズ」は問題2回分あり、解説は詳しくLECの教材を使ってきた方は違う会社の予想問題は解いておきたいところ。
大原の全国模試ⅠⅡ 各3,000円(ⅠⅡパックは5,000円)
合格したい方は絶対に解いておきたい大原の全国模試
全国模試は6月末、7月末に2回実施されます。
全国で自分は何番目なのか?上位から○%なのかを知る事ができます。
詳しくは大原のパンフレットをご覧ください。
当サイトのおすすめはここ!
全ての問題に受験者の正答率が掲載されているので、どこの問題を解くべきだったのか?が分かるのは模試ならでは。
これを使って自分の弱点が分かるので、あとは徹底的にその弱点をつぶしたり、合格に必要なものは何かを明確にする事ができます。
また、大原が科目別の独自基準点を設けてあなたはどの位置にいるのか?あなたの合格レベルがA~Dランクで表示されます。
社労士おすすめのテキスト まとめ
以上、社労士試験に独学合格におすすめのテキストを紹介しましたがいかがだったでしょうか?
テキスト、問題集は素晴らしいものが多くありましたが、初学者は「みんなが欲しかった~」、受験経験者、行政書士、宅建等の資格取得者やLECの教材で勉強をした事がある方は「LECの出る順」がおすすめでした。
また、試験直前期には模試は必ず解いて自分の位置と弱点を知って試験までひたすらその弱点をつぶすことで合格が近づいてきます。
社労士に合格するためにはあなたが思った以上に分量のある資格試験であったかもしれません。
しかし、社労士はIT化が進んでも人とのコミュニケーションやコンサルティングをする業務なのでITの影響を受けづらい将来性の高い資格です。
将来性のある資格ランキング1位は社会保険労務士です。
⇒【将来性のある資格】おすすめランキング「ベスト10」
大変な試験ではありますが、合格後は明るい未来が待っているのでぜひ合格を勝ち取ってください。
・社労士試験に合格するために必要な勉強時間とスケジュールは?
⇒【社労士】勉強時間と独学スケジュール
・社労士関係の記事はこちら
⇒社会保険労務士あれこれ
専門学校を利用してみたい方は下記を参考にしてください。
講座
・おすすめの講座はこちら
⇒社会保険労務士講座
資料請求
・基本を重視した大手専門学校はこちら
⇒大原へ無料請求
・確実に合格を狙うなら
⇒LECの資料請求はこちら
・価格の安い専門学校なら
⇒クレアールの資料請求はこちら
関連資格
・社労士の受験資格がない方は行政書士を取得すると受験資格を満たす事ができます。
行政書士関係の記事はこちら
⇒行政書士あれこれ
・社労士として独立する場合に一番持っておきたいFP資格の記事はこちら
⇒FPあれこれ