・48歳男性
・現在アルバイトでギリギリの生活
・貯金なし(借金200万円)
・学歴は高卒
・持っている資格はなし
・これまでの仕事ではこれといった経験がない
・今の会社はできる限り早く辞めて1年後には自分で仕事がしたい
・そのためには1年で確実に合格できる資格などが必要かも
・資格の勉強をするとなると週に20時間程度かな
このような場合どういった資格がいいですか?
何かおすすめはありますか?
以前、このような悩みを持っている方とお話をしました。
この場合は独立することができる資格がおすすめとなります。
上記にいくつか該当する方や該当しない方でも何かしらヒントになることがあるかもしれませんので参考にしてみてください。
「40歳、50歳で未経験」でも独立することができる資格
おすすめの資格を考える
当サイトでは独立することができる資格としては・・
①公認会計士
②社会保険労務士
③司法書士
これらをおすすめしていますのでこの3つについて考えてみましょう。
資格の検討
①公認会計士
1つ目の資格としては公認会計士となり、1週間20時間程度の勉強を1年で合格することは相当厳しいでしょう。
また、公認会計士は合格後に監査法人に勤務をして3年間の実務経験、2年の実務補修、その後の修了考査試験といったものを経て公認会計士となることができます。
そのため合格してすぐに独立することは難しくなります。
ただ、これまでの社会経験の中で有価証券報告書を作ったことがあったり、原価計算をしたことがあるなど一定の条件を3年間以上経験していると上記の3年間の実務経験はクリアすることができますが、それでも実務補修2年間をクリアしなければなりません。
上記の条件で1年後に自分の仕事がしたいという場合、2年間の実務補修を経てその後に実施される修了考査に合格して公認会計士と名乗ることができます。
そのため公認会計士としてではなく、「公認会計士合格者」として活動をしなければならず、実際は公認会計士という資格を活かすことができない可能性が高いかもしれません。
公認会計士は該当しないことになります。
②社会保険労務士
社会保険労務士は合格までの労力や合格後の仕事の幅の広さなどコストパフォーマンスに優れているおすすめの資格です。
しかし、社会保険労務士は受験資格に大卒等を条件としており、高卒の場合は受験資格を満たしていません。
ですので、社会保険労務士はこの方には該当しないことになります。
③司法書士
3つ目は司法書士となります。
こちらは合格後の実務経験といったことはなく、大卒等といった受験資格も不要であり公認会計士、社会保険労務士でクリアできなかった条件をクリアしていることになります。
しかし、司法書士は合格までに数年を要し、また相当勉強をしなければなりません。
中には高卒で1年程度で一発合格している方もいらっしゃるので合格できないとは言い切れない部分があります。
ただ、1週間20時間程度で合格することはこれまで法律を勉強をしたことがあるなど一定の素養が必要であり、合格は厳しいといわざるを得ません。
例えば1年間フリーであれば司法書士はおすすめの資格ではありますが、そうでない場合一発合格は難しいのではないでしょうか。
司法書士は2年経っても合格できない可能性があり、確実性の観点から考えても1年後に会社を辞めて自分で仕事がしたいという条件もありましたので司法書士は該当しないことになります。
当サイトの3つのおすすめ資格は該当しないことになりましたので、それ以外の資格を見ていきましょう。
④その他の資格
不動産鑑定士
独立できる資格としては不動産鑑定士がありますが、実務経験が必要だったり、3次試験もあり、実はこの3次試験がかなり曲者です。
他の資格でいえば、修了考査試験、口述試験などに該当しますが、不動産鑑定士はこれらとは明らかに違い、3次試験の合格率は30%程度となっているなどこの方には該当しないことがいくつかあります。
税理士
独立できる資格の代表格といってもいい税理士ですが、受験資格に大卒等や日商簿記1級合格者といったことがありこの方には当てはまらないことになります。
仮に日商簿記1級を持っているとしても、税理士は5科目合格することが必要であり、フリーで順調にいっても合格までに3年程度は要することになるでしょう。
2年間の実務経験を必要としていますが、ちょっとした裏技を使えばすぐに独立開業することもできなくはありませんが、受験資格と受験期間がこの方には該当しないことになります。
※裏技は自分で開業をして実務を積むことで実務経験を経ることができ、他の税理士の人にそれを見てもらうということです。
中小企業診断士
中小企業診断士は合格後15日以上の実務経験が必要となっていますが、15日以上の実務補修でも大丈夫となっています。
中小企業診断士は1次試験と2次試験があり、2次試験の合格発表が1月で、実務補修は2月~3月に実施されるのですぐに登録をすることができます。
これまでは受験資格、合格後の実務経験といったことがネックでしたがこれらをクリアしていることになります。
司法書士も上記2点をクリアしていましたが、試験の難易度が高いという点が問題となります。
中小企業診断士も司法書士試験に負けないくらいの難易度はあるものの、司法書士よりも短期で合格する人が多いことや1年程度での合格の可能性はこちらの方があるといってもいいでしょう。
私の知人も中小企業診断士は1年で合格しており、1次試験は対策を行えばかなり短い期間での合格も可能ということを言ってました。
しかし、2次試験は曲者で問題と相性が悪い人はずっと受からない可能性もあるかもしれません。
1年で合格の確実性を考えるなら中小企業診断士は△といったところでしょうか。
さて、次は「1年で合格できて独立することができる資格」という観点から考えてみましょう。
1年で合格できて独立することができる資格
そうすると以下の2つの資格が考えられます。
1.行政書士
2.FP
1.行政書士
行政書士は1年で合格することができ、受験資格は不要、実務経験も不要で独立するすることができる最もおすすめの資格となります。
2.FP
受験資格は不要、実務経験も不要です。
FPについてはF3級に合格することでFP2級の受験資格を得ることができ、そのあとFP2級を受験して合格し、AFP登録して独立することが望ましいです。
行政書士試験合格よりもFPの方が短期で合格することが可能です。
FP3級2ヶ月、FP2級3ヶ月としても5ヶ月で取得可能です。
試験月は1月、5月、9月となっており、3級受検後は4ヶ月程度の勉強期間があるためしっかり勉強をすることができます。
FP資格はこれ1つだと独立開業することは実際は難しい面があり、例えばこれまでに不動産業の経験があるとかFP業務に関係のあるものを経験(保険、不動産、証券会社、銀行)しているなどがあればそれを活かして業務を行うことができます。
しかし、この方はこのような経験がないためFP資格で独立をするのは難しいかもしれません。(ただ、無理ではなく自分で何かやってみたいこと等があればできないこともないでしょう)
また、FPと宅建のダブル資格で不動産関係で独立開業を狙うことも考えられますが、実際このような依頼自体が少し特殊なことから依頼を受けるのは難しいでしょう。
依頼がないわけではありませんが、食べていくほどの依頼件数でなおかつそれが毎月となると、現実的に考えて楽観できるものではなく厳しいかもしれません。
例えばFPと宅建の資格で独立開業をし、これ以外にある程度の収入があるのなら経験を積んでことで信頼を重ねていくことで依頼を増やすこともできるでしょうがいかがでしょうか?
これはあくまでFP+宅建という例でしたが、このようにしてFPに何かしらの資格を付けて少し差別化を図ることがいいでしょう。
そう考えると、FP1つでは難しいものの他の資格(宅建等)を取得する、しかし、最初は収入が少ないのでバイト等の収入が必要ということになり、FP資格は△といったところでしょう。
行政書士はおすすめの資格としてあまり触れていませんでしたが、行政書士が最もおすすめなのはなぜなのか?見ていきましょう。
おすすめは行政書士資格
これまでいくつかの資格を紹介しましたが、行政書士として独立開業をする案が最も適しており、特に行政書士は様々な業務を取り扱っている点やその窓口となることが多いので依頼を受けやすいメリットがあります。
メモ
他の資格を取得して独立をしたものの全く仕事がなかった。
だけど、行政書士をもっていたおかげで食べていくことができて助けられた。
このように行政書士は独立開業において強さを発揮することができます。
行政書士は無数の業務があることから得意とする業務を専門に扱うことでより強みを発揮することができるなど、行政書士取得後に多くの道が用意されてあり自分の思っているような戦略を描くこともできるでしょう。
ただ、業務が無数にあるといっても全くやったことのない業務をすることもありますが、自分で仕事がしたいというのであればこのくらいの勉強はすることができるでしょう。
行政書士で独立開業をしている方は実際に実務をしたことがない方が多くいらっしゃいますが、所属の支部、行政書士会が研修を行っていたり、連合会・団体が行っているセミナー、勉強会、説明会などに積極的に参加をするといいでしょう。
※無料のものもありますが、1,000円~3,000円程度が通常で、行政書士の研修会は15,000円、30,000円程度します。
先ほどFP資格は単独では厳しいということをお話しましたが、この行政書士と併せることで仕事の幅は相当広げることができるのでおすすめです。
行政書士の資格取得後に仕事が増えるまでにFPの資格を取るといいでしょう。
行政書士は窓口になることが多く、そのときにFPの資格を活かす事で仕事にすることも可能となります。
そうすると○○はあそこの行政書士に頼むといいよということが広まることで安定した収入を得ることもできるようになるでしょう。
このようの行政書士は他の資格をメリットを広げることができます。
行政書士おすすめのポイントをまとめてみると・・
・受験資格が不要
・実務経験なしで独立することが可能
・合格までに1年未満
・週の勉強時間は20時間程度で大丈夫
・独立して自分で仕事をすることができる
・独立後FP、宅建などを取得することで、行政書士という仕事の特徴を活かす事で仕事につなげやすい
資格取得のためには勉強が必要でそのためにはお金が必要になります。
彼と話をしたときに、条件にはありませんでしたが話を進めていくうちにできれば「独学」で資格を取得したいということが分かりました。
専門学校を利用すると安くて10万円、通常は20万円、少し高いと25万円しますが、独学だと25,000円程度となります。
また、学校利用と違ってすぐに25,000円必要ではなく、そのとき必要な教材を購入すればいいので支払う金額も分散されることになります。
可能性と将来性
行政書士はこの方の全てを満たすことに加えて、資格取得後の仕事の幅を広げることができる可能性も秘めています。
上記には入っていませんが、行政書士資格があると社会保険労務士試験の受験資格を満たすことになりますので、社会保険労務士の勉強をすることもできます。
行政書士として独立し、今後どのように進めていくのかを考えることもできます。
「合格後→行政書士として独立をしてすぐにFP資格を取る」
「合格後→行政書士として独立をしながら仕事が増えるまでに社労士の資格を取る」
一年後に独立をしなくてももう少し勉強をしてもいいと気が変わった場合には、社会保険労務士資格を取る臨機応変に対応することができます。
社労士は半数以上が独立をしている独立型の資格であり、また今後需要が増えるので将来性の高さでもおすすめであり、専門性の高い資格であることから発信次第では多くの収入を得ることも可能です。
どのように進めていくかはあなた次第であり、将来の幅が広がることは楽しいものです。
【40歳、50歳で未経験】独立できる資格 まとめ
以上、【40歳、50歳で未経験】独立できる資格を紹介しましたがいかがだったでしょうか?
・行政書士に独立合格できるおすすめの教材はこちら
⇒【行政書士】独学におすすめのテキスト
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⇒行政書士あれこれ