①税理士試験の消費税法を何度受けても受からないのはなぜなの?
②税法科目である消費税法ってやっぱり難しいよね?
③どのような対策を取ったらいいの?
このような疑問をお持ちの方にお答えします。
①下記にて受からない理由と対策を紹介します。
②これまで簿記論、財務諸表論を受験した方であれば、会計科目と違って税法科目は難しいと感じる方も少なくありません。
しかし、会計科目と同じように勉強をしていては受からない期間が続くことにもなるかもしれません。
③対策についても紹介をしますので参考にしてみてください。
目次
税理士消費税法に受からない理由
消費税法に受からない多くの受験生に当てはまる言葉がズバリこれです。
「覚悟が足りないから」
消費税法というのは税法科目の中では最も合格しやすい科目です。
受験者数が少なく合格者数が少ない科目は激戦になることが多いため合格も難しい面がありますが、消費税法は人気のある科目であることや、分量は法人税法や所得税法と比べると半分以下になっています。
消費税法の知っておくべき合格率
消費税法の受験者数は毎年8,000人程度で、合格者数は800人超と合格率は10~13%となっています。
ただ、この合格率には裏があります。
というのも、多くの受験生は消費税法を3番目に受ける方が多くなってます。
「簿記論→財務諸表論→消費税法」
このようになっていて、消費税法から初めて「税法科目」に触れることになります。
消費税法は法人等と比べてボリュームが少ないことから「ミニ税法」とも言われていることもあることはご存知の方も多いでしょう。
専門学校のアドバイス等で年明けてから勉強をする人などおまけ程度で受験する人が多いということです。
つまり、消費税法を受ける半数近くは受験当日において万全とはいえない人が多いので、実際の消費税法の合格率はもっと高くなります。
実際、私の周りの消費税法を受けた方は一発合格がかなり多かったり、2回目で合格するなど短期合格する方が多くなっています。
消費税法の攻略
この試験は合格ラインに達したからといって必ず合格できるとは言えない部分があり運も絡むことがあります。
また、5科目全てに合格しなければ税理士になることはできないため、1つ1つの科目に慣れるまでに時間を要してしまう難しさがあります。
他の試験のように他の科目で挽回するということはできず、1科目ずつかなりのレベルに仕上げなければなりません。
そのため1年目で合格ラインに近づけて、次の年に合格するというパターンが多いです。
覚悟を決めて消費税法を勉強する
某予備校は消費税法合格の勉強時間は300時間と掲載されていますが、実際はこの時間の2倍以上の勉強が必要になることを認識しておきましょう。
仮に・・
1年目 簿記論○、財務諸表論×
2年目に財務諸表論(または簿記論)と消費税法を受験する場合を考えてみましょう。
この2科目を社会人が勉強するとして・・
平日4時間、土日合計で10時間で週30時間、月128時間
↓
このうち半分を消費税法に使うと月に使える時間は64時間となります。
そうすると合格に必要な最低時間600時間に到達するのは9ヶ月後となります。
あくまで数字上の話であるので、暗記があまり得意ではない方はもっと時間を要することになるでしょうし、実際は600時間以上必要になってくる方も多いでしょう。
消費税法はミニ税法だから~という情報に惑わされずにしっかりと勉強をし一発で合格をしてしまいましょう。
消費税法の理論と計算のバランス
消費税法は理論と計算が50%ずつ出題されます。
合格ラインは上位10~13%となっています。
消費税法のボーダーと合格ライン表
消費税法に受からないという方はどの程度の得点が必要なのか?理論と計算の目標となる点数を大体でもいいので決めておく必要があります。
目標を明確化することでやるべきことが見え、合格するためには何が足りないのかを洗い出すことができるでしょう。
下記は消費税法の理論・計算別のボーダーと合格ラインになります。
ボーダー | 得点率 | 合格ライン | 得点率 | |
理論 | 28点 | 56% | 31点 | 62% |
計算 | 36点 | 72% | 38点 | 76% |
合計 | 64点 | 69点 |
例えば理論は50点中28点がボーダーライン、合格圏内は31点
つまり、消費税法に合格するためには理論で60%、計算で75%を取る勉強が必要になります。
思ったほど難しくないように見えますが、本試験では合格者のほとんどが解けない問題が多数出題されます。
俗にいうCクラスの問題です。
Cクラス問題は理論で10問弱、計算で7問程度となっています。
仮に1問1点と計算すると・・
下記は消費税法のCクラスを除いた場合になります。
ボーダー | 得点率 | 合格ライン | 得点率 | |
理論 | 28/40 | 70% | 31/40 | 78% |
計算 | 36/43 | 84% | 38/43 | 88% |
合計 | 64/83 | 77% | 69/83 | 83% |
実際は理論で70%、計算で85%を取る勉強が必要になります。
さきほどの得点率よりぐっと高くなり、厳しさが増したのが分かります。
次は計算、理論について見ていきましょう。
消費税法 計算
計算については1問で合否を分けることがあります。
上記表などから基本問題であるAが解けないことは即消費税法不合格に限りなく一歩近付いてしまうことになります。
精度
普段の演習で基本問題をミスをすることがないように練習をする必要があります。
人間なのでミスをしてしまうことはありますが、税理士試験では人間であってもミスは限りなく0に近づけるような努力が必要となり、これが税理士試験の難しさの1つになります。
受からないという方は普段の演習においてミスをしてしまったりしていませんか?
どの程度の精度が必要なのか?
問題100問解いたら1問も不正解があってはいけないレベルが求められます。
ですので、普段の演習でミスがどの程度あるのかチェックしてみることをおすすめします。
例えば週単位でミスを管理していき、試験が近付くにつれてミス0の週がずらっと並ぶように「ミスについて意識」をもつことが大切です。
問題を見る目
先ほど税理士試験ではCクラスの問題が出題されるといいましたが、そういったCクラスの問題につかまってしまうと、解けたとしても大きく時間を取られてしまい他の問題は解ける実力があってもその力を発揮しないまま試験が終わることになってしまいます。
簿記論も似たような戦略が必要になりますが、消費税法においてはそれ以上に問題を見る目が重要になってきます。
得点を意識
普段の勉強においては「得点」を意識した演習もおすすめです。
やみくもに問題を解くのではなく、問題ごとに何が求められているのか?
特に「取引分類」を意識して勉強をすると、思った以上に効果的に得点をすることができ頭の中もクリアになっていきます。
目先の数値の正誤だけでなく、視野を広く持っていかに得点できるのかを考えながら勉強をするのもおすすめです。
消費税法 理論
理論については個別理論と応用理論に分けて出題され、特に最近は事例形式の出題も多くなっているのでこちらの対策も必要になってきます。
受からない人に共通しているのはこの事例形式の問題が全くできないということがあてはまりますので、事例形式にも積極的に取り組みましょう。
Cクラス問題を除く理論で70%を取るためには、個別理論を完璧におさえても他の受験生と差を広げることはできません。
差をつけるためには応用理論をいかに解くか?につきます。
消費税法の合否はこの応用理論の出来がほとんどといってもいいでしょう。
計算もできる、個別理論もできるという2つのステージをクリアするだけでも大変ですが、その上でさらに最後の砦である応用理論を突破しましょう。
消費税法受からない まとめ
以上、税理士試験消費税法に受からないについて紹介しましたがいかがだったでしょうか?
一番最初に消費税法は合格率ほど難しくないのに受からないのは覚悟が足りないからといいました。
実際はやるべきことをしっかりと見据えて自分自身に必要な対策をしていくことが必要となります。
ミニ税法と言われていても実際は思った以上に大変ですが、それを認識できたあなたなら消費税法の勉強はきっと大丈夫でしょう。
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