①日商簿記1級ってどのくらいの人が受験をしているの?
②日商簿記1級の合格者数は?
③日商簿記1級の数年分の合格率を教えて
④簿記1級を取ると就職に有利なの?持っていてもあまり役に立たない?
このような疑問をお持ちの方にお答えします。
①日商簿記1級は簿記資格の最高ランクになりますが、それでも1年間で15,000人の方が受験をしています。
②1年間の合格者数は1,500人となっています。
③平均合格率は10%前後となっています。
(15,000人受けたら1,500人が受かる試験)
④簿記1級は難易度の割に就職に効果的とはいえない部分が少なからずありますが、採用する企業・事務所はあり1級を持っていたから就職できた方は多くいらっしゃいます。
簿記1級の合格率と就職
日商簿記試験は資格試験の中で最も人気のある資格です。
人気No.1資格の簿記資格試験ですので、上記のように毎年多くの方が受験されています。
日商簿記1級
日商簿記1級とは何か?どんな事を勉強するのか?
このことについては「日本商工会議所の簿記検定」が記載している説明を下記にて抜粋しましたので参考にしてみてください。
気にとめて欲しい箇所は太字にしましたので、そこを中心に読んでみてください。
公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門。
合格すると税理士試験の受験資格が得られる。極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析ができる。 大学等で専門に学ぶ者に期待するレベル。
各級にはそれぞれ特徴があるのが分かります。
3級は個人事業、2級は中小企業、1級は大企業といった感じでしょう。
3級は基礎的な実務であるのに対して、2級は財務諸表を見ることができるため会社がどういった状況なのか少しは読み取れることになります。
そのため企業としても簿記2級を持っている人が欲しくなるのも当然のことといえるでしょう。
1級になると財務諸表の見方もさらにレベルアップし、分析することもできるようになります。
さらに税理士の受験資格を得ることができますので税理士資格がない人は日商1級はほぼ必須の資格であるといえます。
簿記1級の合格率
日商簿記1級の受験データ
(試験科目)
商業簿記、会計学 90分
工業簿記、原価計算 90分
合格基準 70%以上かつ各科目40%以上
受験料 7,710円
2級に比べて2科目増えることになり、各科目も中身が濃くなるので勉強量は一気に増えることになります。
簿記1級の難易度や勉強時間、スケジュールはこちら
⇒【簿記1級の難易度】勉強時間とスケジュール
簿記1級 申込者数と受験者数の推移
回数 | 西暦 | 日付 | 申込者数 | 受験者数 |
143回 | 2016年 | 6/12 | 9,845人 | 7,792人 |
144回 | 2016年 | 11/20 | 11,062人 | 8,416人 |
146回 | 2017年 | 6/11 | 9,064人 | 7,103人 |
147回 | 2017年 | 11/19 | 10,675人 | 8,286人 |
149回 | 2018年 | 6/10 | 9,429人 | 7,501人 |
150回 | 2018年 | 11/18 | 9,852人 | 7,588人 |
152回 | 2019年 | 6/9 | 8,438人 | 6,788人 |
153回 | 2019年 | 11/17 | 9,481人 | 7,520人 |
簿記1級は6月と11月の年2回実施され、各回はおおよそ1万人が申し込みをしているため年間2万人の方が簿記1級の申込をしていることが分かります。
ただ、受験者の事情等によって各回は2,000人~2,200人程度の方が欠席をしているため、受験者数は各回7,500人、年間15,000人が受験をしていることになります。
簿記1級の1年間の申込者数は20,000人、受験者数は15,000人
簿記1級 合格者数の推移
回数 | 西暦 | 日付 | 合格者数 |
143回 | 2016年 | 6/12 | 846人 |
144回 | 2016年 | 11/20 | 783人 |
146回 | 2017年 | 6/11 | 626人 |
147回 | 2017年 | 11/19 | 487人 |
149回 | 2018年 | 6/10 | 1,007人 |
150回 | 2018年 | 11/18 | 680人 |
152回 | 2019年 | 6/9 | 575人 |
153回 | 2019年 | 11/17 | 735人 |
合格者数だけを見ると各回かなりのばらつきがありますが、1年間で1,100人~1,600人くらい合格していることが分かります。
簿記1級 合格率の推移
申込者数は除外して、受験者数、合格者数、合格率をまとめたのもが下記表です。
回数 | 西暦 | 日付 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
143回 | 2016年 | 6/12 | 7,792人 | 846人 | 10.9% |
144回 | 2016年 | 11/20 | 8,416人 | 783人 | 9.3% |
146回 | 2017年 | 6/11 | 7,103人 | 626人 | 8.8% |
147回 | 2017年 | 11/19 | 8,286人 | 487人 | 5.9% |
149回 | 2018年 | 6/10 | 7,501人 | 1,007人 | 13.4% |
150回 | 2018年 | 11/18 | 7,588人 | 680人 | 9.0% |
152回 | 2019年 | 6/9 | 6,788人 | 575人 | 8.5% |
153回 | 2019年 | 11/17 | 7,520人 | 735人 | 9.8% |
こうしてみると先ほどと違って合格率の数値がよく分かります。
149回の合格率が高いこと、合格者数が多いのは、その前に行われた149回の合格者数・合格率が低いため調整したのではないのか?ということが考えられます。
また、6月と11月に行われますが、毎回11月の方が受験者数は多いものの合格率が低くなっているのも気になるところでしょう。
11月の日商試験は多少難易度が高いとも言われています。
簿記1級の6月と11月を比べると11月の方が難しいのはなぜ?
12月は公認会計士の短答式試験が行われるため、11月の簿記1級を力試しや興味本位で受験する方がいらっしゃいます。
6月の簿記は会計士でいえば5月に短答式試験があり、8月に論文式試験があることを考えると6月に簿記1級を受験する会計士受験生は相当少ないと考えていいでしょう。
5月短答式試験を受験するならそれに頭がいっぱいで、また合格すればその後は8月論文式試験があるので1級を勉強している余裕は一切ありません。論文式試験まで時間がなく1日でも惜しいこの時期に6月の簿記1級を受ける人は常識で考えていないでしょう。
それと同様に8月論文式試験を受ける会計士受験生が6月に1級を受ける人はほとんどいません。
中には12月で不合格になってリベンジする人はいます。
会計士受験生は1級対策をほとんどしないので1級受験生はそれほど気にしなくてもいいでしょうが、6月に簿記1級を受けるほうが多少ですがいいかもしれません。
簿記1級の就職
1級をうまくアピールすることができれば、経理職だけではなく、財務・経営企画などの部署でも活躍することができ、専門性の高さから男女ともに経理部門の責任者になることもできます。
女性の場合
「30代女性で簿記2級を持っていると就職できる場合は高くなりますし、40代・50代であっても就職される方もいらっしゃいます」と簿記2級では上記のように記載をしています。
1級を取得したら劇的に就職がしやすくなるわけではありません。
就職しやすい年代というのはありますが、簿記1級の価値が分かっている企業やそういった人材が欲しい企業・事務所等であれば採用される確率は2級より1級の方が断然高くなります。
男性の場合
20代で簿記1級を持っていれば就職できないことはほとんどないといっていいでしょう。
30代半ばまでは就職できないこともないですが、それを過ぎると厳しくなり男性の場合、経理等への就職は過去の経歴が大きく影響を与えることになります。
簿記1級 受験者数・合格率と就職 まとめ
以上、簿記1級の受験者数、合格者数、合格率の推移と就職についてご覧いただきましたがいかがだったでしょうか?
簿記資格はビジネスで最も人気のある資格であり、就職や転職には欠かせない資格で、1級は2級とは比較にならないほど専門的な知識を学ぶことがです。
簿記1級の合格率は10%と10人受けても1人しか合格できない資格であることが分かりました。
1級の受験者数や合格者数を2級や3級と比べると随分と少なくなりますが、それだけ1級の合格は希少価値が高く、就職で万能というわけではありませんが効果を見込むことができるでしょう。
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