①簿記2級を独学でする場合、どのくらの勉強時間が必要ですか?
②合格までに2ヶ月、3ヶ月、半年・・回答する人は様々ですが、2ヶ月ならどのような独学スケジュールになるのか教えて欲しい。
③教材(テキスト、問題集等)をそろえるとどのくらいするの?
④簿記2級って就職に役に立つの?
このような悩み・疑問をお持ちの方に回答します。
①簿記2級に合格するため必要な勉強時間は120時間~180時間で、1日2~3時間の勉強ですと2ヶ月程度で終わらすことができます。
ただし、昨今の難易度の上昇により人によっては上記時間にプラスの時間が必要になる方もいらっしゃるでしょう。
そうすると多い方で30日程度の日数が必要となる場合もあり、簿記2級に合格するためには最も多い方で270時間となるでしょう。
②独学スケジュールについては下記で紹介します。
③教材費は13,000円となっており、専門学校を利用する場合と比べて随分安く済ませることができます。(学校を利用すると3万円~10万円程度必要)
④簿記3級の場合はお金の流れを把握することができ、2級になるとそれに加えて工業簿記を勉強することになります。そうすると原価の計算をすることができるようになるので分析をすることが可能となります。また、そういった知識は実務においても必要とされるため就職・転職において有利に進めることができます。
このページでは①勉強時間、②スケジュールについて説明をします。
③の費用についてはこちらを参考にすると詳しく知ることができます。
⇒【独学+2ヶ月合格方法】日商簿記2級おすすめのテキスト・問題集等
テキスト2冊4,104円、問題集3,672円、過去問2,160円、予想問題集2冊3,132円
=13,068円
時間がない方、または問題集をやりきれない方は
テキスト2冊4,104円、過去問2,160円、予想問題集1冊1,620円
=7,884円
目次
簿記2級の勉強時間
スケジュールの概要→勉強時間→詳細なスケジュールという流れで見ていきましょう。
簿記2級 勉強時間・・独学スケジュール(概要編)
テキスト・問題集 30日
↓
過去問 20日
↓
予想問題集 10日
大まかな流れは上記のようになります。
独学だから~、2ヶ月だから~と言っても勉強方法は普通で、奇をてらった方法は必要ありません。
また、これは王道とも呼ばれ「多くの方が合格している勉強の流れ」となります。
上記のスケジュールを頭の中でイメージしておくといいでしょう。
各段階を把握しやすいようにステップ1~3に分けて考えていきましょう。
・テキスト・問題集→ステップ1
・過去問→ステップ2
・予想問題集→ステップ3
簿記2級・・ステップ別の勉強時間
ステップ1:
商業簿記(テキスト・問題集) 15日×2~3時間=30~45時間
工業簿記(テキスト・問題集) 15日×2~3時間=30~45時間
↓
ステップ2:
過去問 20日×2~3時間=40~60時間
↓
ステップ3:
予想問題集 10日×2~3時間=20~30時間
ポイント
重要な点として『過去問・予想問題集に1ヶ月の時間を使う』ということです。
言い換えれば本試験レベルの問題に1ヶ月勉強時間を割く事によって合格に必要な力を付ける事ができます。
つまり、テキストを50日やって、仕上げに過去問・予想問題集を10日やるのはあまりよくないということです。
(合格できないことはありませんが、効率が良くありません)
過去問に時間を割くのがポイントです。
それでは実際に勉強する項目をざっと見てみましょう。
簿記2級 1日2~3時間の勉強時間が取れる人のスケジュール
ステップ1 テキスト・問題集
ステップは1,2,3とあり、まずここのステップ1ではテキストと問題集に時間を使っていきます。
いきなり過去問を使ったりする方もいらっしゃいますが、分からない項目の解説を見ても理解する事ができないのでまずは基本書であるテキストに力を入れていきます。
※本試験はどんな問題が出題されているのか気になる方は、テキストで学んだ項目がどのような形で出題されているのかをチラッと見るのはいいでしょう。
過去問には多くの時間を使っていきますので焦る必要はありませんし、基本をしっかり抑えておかないと過去問に入った際に苦労する事になるので注意が必要です。
まずは目の前にある「テキストの攻略」に全神経を注いでください。
その際、使用するテキストは市販の中で最も理解しやすく書かれてあり、合格に必要な論点がきちんと盛り込まれてある「ネットスクール」の教材を使っていきます。
簿記2級に限らずネットスクールの教材は「簿記の独学教材最高峰」と言っても過言ではありません。
(商業簿記)
日商簿記2級に“とおる”テキスト 商業簿記
ネットスクールのサイトはこちら
⇒ネットスクール
Chapter0 2級合格への扉~簿記の本質~
Chapter1 現金預金
Chapter2 商品売買
Chapter3 手形等の取引
Chapter4 固定資産
Chapter5 有価証券
Chapter6 外貨建取引
Chapter7 引当金
Chapter8 純資産会計
Chapter9 税金の処理
Chapter10 決算
Chapter11 月次決算
Chapter12 本支店会計
Chapter13 仕訳日計表
Chapter14 連結会計
Chapter15 製造業会計ネットスクールより抜粋
商業簿記
上記1~15のチャプターがありますが、言い換えれば「項目」となります。
目安としては1日1チャプターがノルマとなります。
テキストが1チャプター終わったら、問題集も同じチャプターを解くようにします。
テキストだけだと「分かったつもり」になってしまう事があるので、実際に手を動かして問題を解くことで理解・記憶の定着をさせていきます。
平均すると1チャプターは1時間程度で終わらすことができますが、項目によってはページ数がかなり多いところもあったりとバラツキがあります。
そのためすぐ終わるようなチャプターのときは2つやるなどしておきましょう。
1チャプターは1時間なので全15チャプターは15時間で終わらす事ができます。同じ項目の問題集も1時間程度使います。
そうすると商業簿記のテキスト・問題集にかかる勉強時間は30時間(15日間)という事になります。
このようにして、商業簿記のテキスト・問題集を15日くらいで終わらせます。
15日で終わらすのは無理だという方は平日の時間をもう少し増やしたり、土日の勉強時間を増やしたり、または勉強開始時期を早めることによってゆったりとしたペースで進める事が可能です。
みなさんが勉強しやすい無理のないスケジュールで勉強をするといいでしょう。
次は工業簿記に入りますが、勉強方法としては商業簿記と同じで1日1チャプターがノルマとなります。
(工業簿記)
日商簿記2級に“とおる”テキスト 工業簿記
Chapter1 工業簿記とは
Chapter2 工業簿記のアウトライン
Chapter3 総合原価計算の基礎
Chapter4 総合原価計算の応用
Chapter5 工業簿記の勘定連絡と財務諸表
Chapter6 標準原価計算
Chapter7 直接原価計算
Chapter8 本社工場会計
Chapter9 個別原価計算の基礎
Chapter10 個別原価計算の応用
Chapter11 正確な計算のための費目別計算ネットスクールより抜粋
工業簿記
工業簿記は商業簿記より多少慣れが必要な面があります。
最初はとっつきにくい方もいらっしゃるかもしれませんが、慣れると簡単に高得点が取れたり、場合によっては満点が取れる科目でもあります。
しかし、苦手になってしまうと全く得点できない科目になってしまう怖さもあります。
テキストで学習をしたことは問題集でしっかり演習をする事で「分かった!」「解ける!」といった感覚を得る事ができるでしょう。
問題集を解くのは正直面倒かもしれませんが、この手間をかけることで商業簿記よりも簿記の楽しさを実感する方も少なくないでしょう。
ただし、楽しすぎて商業簿記を忘れて工業簿記ばかり解いてはいけませんよ。
苦手・嫌だなぁと思った工業簿記も勉強時間をしっかり費やしてあげればしっかりとそれに応えてくれる科目でもあります。
この先、1級や公認会計士を視野に入れている方は下記も参考にしてください。
今後のためにも・・
上記項目を見ると簿記2級の工業簿記には総合原価計算、標準原価計算などあるのが確認できるかと思います。
難易度は違いますが、公認会計士の試験問題でも総合原価計算、標準原価計算は毎回出題される頻出の問題です。
ぜひともこの簿記2級で工業簿記を得意科目と言えるようにがんばってみましょう。
工業簿記を得意にする方法
すごく簡単な方法です。
先ほども記載しましたが面倒でも”問題を解く”ことです。
ただそれだけです。
頭の中で「分かったから~」、「解けるから~」はダメです。
手を動かしてみることが大事です。
そうするとスピードも上がってきますし、それをやるかやらないかで段違いに違ってきます。
メモ
知人に公認会計士の管理会計を得意としている方がいます。
※簿記2級に置き換えると工業簿記が得意とイメージするといいでしょう。
ほとんどの受験者は割も解く事ができない問題集をほとんど正解してしまいます。
問題もほとんど解けるので少しずつ手を動かして解くのが面倒になってきました。
そうして頭の中だけで解ける・解けないを判断し、気付いたら・・簡単な問題も解けなくなってしまいました。
実力はどんどん下がっていきついにはこの科目が苦手になってしまいました。
これは実話なのでみなさんも得意だからとか解けるからといって安心しきって問題を解く時間を省略しないようにしましょう。
無駄と思えるような勉強時間であっても、目には見えないけれど効果があったということがよく分かります。
テキスト・問題集が終わったら過去問に入ります。
ステップ2 過去問(20日間)
このステップ2にはテキスト・問題集に使った勉強時間以上を費やしていきます。
テキストの勉強も重要ですが、真剣勝負はここからが本番といってもいいかもしれません。
合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC)
方法は簿記3級と同じなのでそちらのページを引用します。
過去問は時間を計って本気で解いてください。
終わったら採点をします。問題を解く(1時間)
↓
採点をする、解けなかった問題はテキストに戻って復習(1~2時間)最初は解けない問題が多く、復習する時間(テキストを見直す時間)がかかってしまうでしょうから、1~2時間でなく、2日~3日間にわたって復習をしてもかまいません。
(できれば、まとまった時間が取れる土日などを有効活用できるといいですね)
解けなかった問題の復習が終わったら次の過去問を解きます。
そして、採点をして解けなかった問題はテキスト等に戻って復習をします。これをずっと繰り返していきます。
最初の方は10点でもかまいません。
しかし、回数を重ねるごとに得点が少しずつ上がっていくはずです。本試験形式に慣れているのもありますが、きちんと復習をすることで解ける問題が少しずつ増えることで点数があがっていきます。
点数が上がると、テキストに戻る箇所も少なくなるので、徐々にテンポよくすすめていけるはずです。
こうなれば合格は近いと思っていいです。
また、実際過去問で合格点が取れることもあるでしょう。当サイト:【簿記3級】合格に必要な勉強時間はどのくらい?より
簿記3級のときは過去問は出来る限りしましょうということでしたが、簿記2級の場合は12回全部します。
このステップ2は過去問をただ解くのが目的ではなく、むしろ過去問で解けなかった問題の復習が重要です。
過去問を真剣に解き、解けない問題をテキストに戻って解ける状態にしておくことが重要です。
普通のように感じるかもしれませんが、過去問と真剣に向き合うのはとても辛いことです。
解けるか分からない問題を必死に解き、また分からない問題にもうなりながら考えることもあるでしょう。
このようにすることで合格に少しずつ近づいていくことができます。
本気で向き合ったときこそ成長していくことができるとイメージするといいかもしれません。
簿記2級は簡単に合格できるものではなく、真剣に向き合う勉強時間が必要です。
正直、このステップ2の期間は相当疲れます。
しかし、あなたを大きく成長させてくれる期間がこのステップ2です。
そして、すでにこのステップ2を終えた時点で簿記2級に合格する実力がついています。
次のステップは合格をより確実なものとするための勉強時間となります。
過去問が終わったら次のステップに入ります。
ステップ3 予想問題集(10日間)
あてる TAC直前予想
この予想問題集を解いて試験を万全なものとしておきたいところです。
解説が詳しいだけではなく、解答にいたるまでのプロセスを学習する事ができるので、基礎が固まった方や最終的な仕上げとして利用しておきたい予想問題集となります。
・日商簿記 ズバリ!2級的中 完全予想模試(ネットスクール)
予想問題集は1冊でも十分ですが、2冊解くことで合格の可能性はさらに上がりますので、時間がある方は2冊解くことをおすすめします。
ただし、テキスト・問題集・過去問が消化不良の場合は手を出してはいけません。
予想問題集の使い方も過去問と同じで時間を計って採点をしますが、重要な問題でかつ解けない問題はテキストに戻って必ず復習をしておきましょう。
簿記2級の勉強時間まとめ
以上、簿記2級の勉強時間、スケジュールについて説明をしました。
毎日2~3時間の勉強を2ヶ月続ける場合をお話しましたが、土日などもう少し時間が使える方は使うようにすると合格する可能性はぐっと高くなります。
勉強時間が思うように取れない方は短い時間の中でも集中して勉強する事である程度カバーする事ができます。
真剣にやれば確実に合格することができますし、簿記2級はあなたの視野を広げてくれる資格でもあるはずですので、2ヶ月程度がんばって合格を勝ち取ってください。
おすすめの記事
・LECの簿記2級の評判(メリット・デメリット)はこちら
⇒【簿記2級】LECの評判(メリット・デメリット)と料金・スケジュール
・簿記2級だけではなく1級の勉強時間が気になる方はこちら
⇒【簿記1級の難易度】勉強時間とスケジュール
専門学校を利用してみたい方は下記を参考にしてください。
おすすめの講座
・LEC簿記2級の講座はこちら
⇒ LEC簿記2級講座
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LECをおすすめ理由!
簿記2級は出題範囲拡大により難易度が上昇し合格ラインを超えることが以前より少し難しくなっています。
しかし、LECの講師は非常に分かりやすい講義を展開され、受講生が苦手な箇所はさらに丁寧に解説!
→難しい連結、税効果の論点も得意になること間違いなし。
理解できる+記憶に残る「講義」、分かりやすい「テキスト」、繰り返し演習の効果を高める「問題集」。
また、「答練・模試」による成績分析は合格するためには必要不可欠。
→成績分析から正確な自分の現在位置と弱点を発見することができ、これはLECだからできるといってもいいでしょう。
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