①何か資格を取ろうと思って行政書士と社会保険労務士のどちらかになったんだけど、どっちがいいの?
②行政書士と社労士の難易度や勉強時間ってどのくらい違うのか教えて欲しい。
③行政書士、社労士の就職・将来性ってどうなの?
このような疑問をお持ちの方にお答えします。
①基本的には社会保険労務士の資格取得をおすすめします。
②行政書士と社労士の難易度を比較し、難易度を100段階で評価すると、行政書士は53、社労士は60となります。
勉強時間を比較すると、行政書士は490~670時間、社労士は700~1,150時間
※上記勉強時間はあくまでひとつの目安ですが、試験に慣れていないと合格までに1.5倍~2倍かかることも少なくありません。
③どちらの資格も将来性の高い資格ですが、特に社労士は企業への就職にも強い特徴を持っています。
行政書士資格でも独立開業をすることが可能ですが、行政書士と社労士のダブル資格取得となるとお互いのメリットを活かす事ができます。
行政書士と社労士比較
行政書士と社労士の「難易度」比較
難易度比較
当サイトでは資格の難易度表があり、そこから行政書士と社労士を抜粋すると・・
資格 | 5段階 | 100点評価 | 偏差値 |
社会保険労務士 | 60点 | 52.6 | |
行政書士 | 53点 | 50.1 |
5段階の難易度だと★3つで同じことから難易度的は同じなの?と感じるかもしれませんが両者の難易度は違います。
100点満点の評価を見ると社労士60点、行政書士53点となっており、また偏差値を見ると社労士52.6と行政書士50.1と社労士の方が行政書士より難しい結果となっています。
多少の差のように思うかもしれませんが、上位に行くほど1点の差は大きくなるので社労士と行政書士では7点あり、社労士と行政書士の難易度の差はそれなりにある と思っていいでしょう。
両方の資格取得者の中には「社労士は1回で合格したけど、行政書士は2回で合格をした」とこのような方もいらっしゃるでしょう。
そこで両者のどこが難しいのかを見てみましょう。
行政書士は難しい?
行政書士試験にはあって社会保険労務士試験にはないものがあります。
その大きなものとしては「記述式」と言われる問題でしょう。
試験を受けるかどうかを判断する際にこの記述式や論文式があるかどうかで判断をされる方もいらっしゃるくらい記述式という問題を苦手としている方は少なくありません。
ですので、記述式が特に苦手な方は行政書士が難しく感じる1つの要因になってきます。
また、行政書士資格の勉強が資格の勉強自体初めてだとすると、資格の勉強って難しいんだなと感じることになるでしょう。
というのも行政書士では行政書士の試験とは思えない難易度の高い問題(例えば民法)や専門的な知識を問う行政法、さらには一般常識などからも出題されるなど広範な知識を必要とします。
そのため勉強方法を誤ってしまうとずっと合格できなかったり、行政書士の勉強って難しいと資格の勉強の難しさを痛感することになるでしょう。
ところが、他の資格の勉強をしてから行政書士の勉強をすると、資格の勉強法をある程度分かっているので、どこをどう攻略していけばいいのか?
それがたとえ記述式の問題であっても、長文を書かすわけではなくある程度決まっている文章を書かすことから攻略はそれほど難しくはないことが分かります。
学校を利用する場合は学校の利用の仕方やどのようなスケジュールで進むのか、復習はどのようにするのがいいのかなど分かっているので有利に勉強を進めることができます。
また、どの程度の得点をすれば合格することができるのかも分かるので自分に最もあった勉強方法で試験に臨むことができるなど効率よく勉強をすることができます。
そうすると、行政書士の勉強はそれほど難しくないという結論になってきます。
社労士は難しい?
社労士試験を受ける場合には大きく2つに分かれます。
1つは行政書士など他の資格合格者
もう1つは初めて資格の勉強をする方
先ほどもお話をしましたが、初めて資格の勉強をするとどうしても方向性といったものが見えなくなり、効率よく勉強をすることができないことが多くなります。
また、社労士は他の資格試験ではありえないくらいの「基準点」といったものがあり、この基準点を下回ってしまうと不合格になってしまう恐ろしさがあります。
社労士試験は科目の多さもさることながら、各科目に基準点が設けられているので他の科目で挽回(フォロー)して合格を狙うという方法論が取れません。
そのため苦手科目をなくすような勉強法を取らざるを得なくなり、苦手な科目が多い人は合格するのが難しくなるのでいかに苦手科目、苦手論点を作らないようにするのか?
いつ?どのようにして?その箇所を攻略するのかが大事になってきます。
ただ、苦手箇所というのは自分では分からない場合もあり、それに気付くのが直前期である場合もあり、直前期までにある程度仕上げておくなどの時間的な余裕も必要となります。
また、白書対策、改正問題対策は合格するためには必須事項であることから直前期はとにかく忙しくなりますが、そのような場合でも勉強のバランスを崩さないように全体の出来・進捗を把握しながら勉強をしなければならないなどの難しさがあります。
学校についていくだけではなく、自らが率先して苦手箇所を洗い出すなどをしなければ合格までに何回も受験をすることになってしまうこともあるでしょう。
行政書士と社労士の「勉強時間」比較
行政書士資格取得に必要な勉強時間
勉強時間については冒頭の回答でも示していますが、行政書士合格には490時間~670時間を要します。
※勉強時間は個人差があるので一概にいえませんが、おおよその目安として利用していただけるといいかと思います。
時間だと分かりづらい場合もあるかもしれませんので期間で考えてみましょう。
平均すると合格までに600時間必要なことから・・
平日の勉強時間は2時間、土4時間を11ヶ月くらいで600時間になり、おおよそ1年程度要することになります。
時間が使える方ですと・・
平日3時間、土日に合わせて9時間で6ヶ月で合格を狙うことも可能です。
1日の取れる時間によって合格までの期間が変わりますが、
「1日2時間程度で1年、3時間程度+土日はもう少しがんばると半年」という期間がおおよその目安になります。
社労士資格取得に必要な勉強時間
社労士は合格までに900時間少し必要となりますが、苦手箇所の克服に時間がかかったり復習に手間取ってしまうと1,000時間を越してしまうことになります。
行政書士同様に期間で考えてみましょう。
社労士の前に行政書士等の資格取得者だと900時間もかからず700時間で合格することも可能です。
その場合は・・
平日2時間、土6時間の11ヶ月で700時間となります。
一日の勉強時間は多くないもののなれている方ですとこのくらいの時間でも合格することが可能となります。
一方そうではなく資格の勉強が初めてという方は900時間を目安に考えてみましょう。
平日3時間、土6時間で12ヶ月となります。
上記は一般的というより多少理想に近い時間であることから、復習の時間、弱点補強の時間などは追加していく必要があります。
そのため実際は直前期である数ヶ月前は平日4時間、土日で合わせて10時間程度は勉強をしておきたいところです。
資格を取るなら行政書士と社労士どっち?
社労士の受験資格がある人
行政書士、社会保険労務士のどちらの資格がどっちがいいの?と聞かれた場合は、社会保険労務士の資格取得をおすすめします。
社会保険労務士は就職・独立に強い資格でありながらコストパフォーマンスに特に優れた資格だからです。
社労士の受験資格がない人
社労士の受験資格がないので社労士を受験することができませんが、行政書士を取得してから社労士資格の取得という両方の資格取得をおすすめします。
社会保険労務士には「受験資格」というものがあり、例えば大卒等の要件を満たしていないと受験をすることができません。
しかし、受験資格には大卒以外にも様々なものがあり、その中の1つとして行政書士等の資格を持っていると受験資格を満たすことができます。
そのため社会保険労務士の受験資格がない方は行政書士の資格取得をおすすめします。
行政書士資格取得をおすすめする理由は単に受験資格が得られるからだけではありません。
行政書士資格取得
↓
社会保険労務士資格取得
↓
このようになった場合にあなたは行政書士と社会保険労務士のダブル資格取得者になります。
そうすると、社会保険労務士の仕事以外に行政書士の仕事をすることも可能になります。
行政書士は行政関係の業務を主としており、取り扱う種類は資格の中ではトップといってもいいでしょう。
独立開業を例に考えると、社会保険労務士だけでも業務はたくさんありますが、行政関係の窓口も持っているということで仕事が多く入ってきますし、人は行政以外の悩みをもっています。
行政の仕事の依頼だけでなく、労働・人事・保険・年金などヒトは多くの悩みを持っており、どのようにしていいのか分からないのが現状となっています。
そのような中で行政と社労士の窓口が同じだと相談もしやすく、また行政関係という国の仕事をしていることで安心感を持って接することができます。
行政書士の資格のメリットを最大限活かすだけではなく、社会保険労務士の資格の相互の資格のメリットを活かすことができるのが「行政書士+社会保険労務士」のダブル資格の強みといえます。
ですので、社会保険労務士の受験資格がないからしょうがなく行政書士の勉強をするのではなく、将来あなたの役に立つ資格の勉強をしているということを忘れてはいけません。
受験資格がないのはデメリットではなく、将来的なことを考えるとむしろメリットであるといえます。
行政書士と社労士比較 まとめ
以上、行政書士と社労士について比較をしながら紹介しましたがいかがだったでしょうか?
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