①社会福祉士になりたいけど受験資格は必要なの?
②社会福祉士の合格率ってどのくらい?
このような悩み・疑問をお持ちの方にお答えします。
①社会福祉士を受験するためには受験資格が必要となります。
②社会福祉士の合格率は27%となっています。
社会福祉士とは?
社会福祉士は身体や精神に障害があり、日常生活に支障がある方の福祉の相談を行い助言・指導・福祉のサービスを提供したり、医師等と連絡・調整を行う国家資格です。
高齢化社会が今後ますます進むことで需要は高まるばかりの社会福祉士。
介護施設、労時介護支援センターだけでなく、児童相談所や障害者支援施設、さらに病院と活躍できる場はたくさんあります。
人を助けることを主な仕事としているので、人が好きな人、困ってる人を助けることが好きな人に向いてる資格といえます。
基本的に仕事はデスクワーク中心になりますが、家庭訪問や外で活動をしたり、他の職と関わりのある業務をします。
2018年2月末時点の社会福祉士の登録者は21万人となっています。
社会福祉士の受験資格と合格率
社会福祉士の受験資格
社会福祉士になるには?
・試験に合格すれば社会福祉士になることができます。
試験後に実務経験が必要といったものはありませんが、人によっては受験資格を得るため実務経験が必要な場合もあります。
・試験形式は?
→筆記試験
・試験はいつあるの?
→2月上旬(2019年は2/3(日)に実施)
社会福祉になるために試験を受けなければなりませんが、試験を受けるためには受験資格が必要となります。
そこで、次は受験資格について詳しく説明をします。
社会福祉試験の受験資格
社会福祉士の受験資格は様々あり全部で12通りありますが、大きく3つに分類することができます。
1.養成施設不要ルート
2.養成施設6ヶ月以上ルート
3.養成施設1年以上ルート
このように3つありますが、以下順番に詳しく説明をします。
1.養成施設不要ルート
①福祉系大学4年(指定科目履修)
②福祉系短大3年(指定科目履修)→相談援助実務1年
③福祉系短大2年(指定科目履修)→相談援助実務2年
これを見るとトータルで4年かかることが分かりますが、この4年というのは抑えておくといいかもしれません。
指定科目履修については12通りの受験資格を紹介した後で基礎科目履修と一緒に紹介します。
相談援助業務
相談業務について一例をあげると以下のようなものがあります。
・児童
→児童相談所で受付や電話相談員、保育士
・高齢者
→介護の生活相談員
・障害者
→相談員やケースワーカー、精神科ソーシャルワーカー
これ以外にも相談援助業務はたくさんありますので、詳しくはこちらをご覧ください。
→公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 相談援助業務
養成施設不要ルートは以上となります。
次は養成施設6ヶ月以上ルートになります。
2.養成施設6ヶ月以上ルート
④福祉系大学4年(基礎科目履修)→短期養成施設6ヶ月以上
⑤福祉系短大3年(基礎科目履修)→相談援助実務1年→短期養成施設6ヶ月以上
⑥福祉系短大2年(基礎科目履修)→相談援助実務2年→短期養成施設6ヶ月以上
⑦社会福祉主事養成機関→相談援助実務2年→短期養成施設6ヶ月以上
⑧児童、身体・知的障害者、福祉事務所で査察指導員の実務経験が4年以上→短期養成施設6ヶ月以上
社会福祉主事養成機関について
日本には社会福祉主事養成機関がたくさんあり、学ぶ期間も1~4年と様々ありますが、2年以上の学校のみが指定されています。
一例をあげると、YMCA健康福祉専門学校の場合、2年の通信となりますが社会福祉士の合格率は61.8%となっています。(社会福祉士の平均合格率は下記にて紹介しますが27%)
これまでは主に福祉系の大学・短大でしたが、次は一般大学・短大からとなります。
また、養成施設は1年以上ルートを紹介します。
3.養成施設1年以上ルート
⑨一般大学4年→一般養成施設1年以上
⑩一般短大3年→相談援助実務1年→一般養成施設1年以上
⑪一般短大2年→相談援助実務2年→一般養成施設1年以上
⑫相談援助実務4年→一般養成施設1年以上
指定科目と基礎科目
指定 基礎 科目 1 ○ ○ 人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、社会理論と社会システム のうち1科目 2 ○ 現代社会と福祉 3 ○ ○ 社会調査の基礎 4 ○ ○ 相談援助の基盤と専門職 5 ○ 相談援助の理論と方法 6 ○ 地域福祉の理論と方法 7 ○ ○ 福祉行財政と福祉計画 8 ○ ○ 福祉サービスの組織と経営 9 ○ ○ 社会保障 10 ○ 高齢者に対する支援と介護保険制度 11 ○ 障害者に対する支援と障害者自立支援制度 12 ○ 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 13 ○ 低所得者に対する支援と生活保護制度 14 ○ 保健医療サービス 15 ○ 就労支援サービス、権利擁護と成年後見制度、更生保護制度 のうち1科目 16 相談援助演習 17 相談援助実習指導 18 相談援助実習 上記表は下記リンク先の指定科目と基礎科目をまとめたもになります。
→公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 指定科目
以上、12通りの受験資格を紹介しましたがここで少しまとめておきましょう。
受験資格 まとめ
1.養成施設不要
指定科目を履修する大学・短大であって相談実務で合計4年を満たすと社会福祉士の受験資格が得られます。
※養成施設は不要
大学4年の場合は4年を満たしているので相談実務は不要
短大2年の場合は4年に満たないので相談実務2年が必要。
2.養成施設6ヶ月以上
基礎指定科目を履修する大学・短大であって相談実務もあわせて4年
+養成施設6ヶ月以上
例外は2つ
例外1:通信大学のように働きながらでも2年等の通信カリキュラムをこなし、相談実務を2年(合計4年)
例外2:福祉関係で指導員の実務経験が4年以上
3.養成施設1年以上
社会福祉士とは関係のない一般的な大学・短大であって相談実務もあわせて4年
+養成施設1年以上
受験資格の説明が終わりましたので、次は社会福祉士の合格率を見てみましょう。
社会福祉士の合格率
社会福祉士 合格率の推移
年 | 回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2014 | 26 | 45,578 | 12,540 | 27.5% |
2015 | 27 | 45,187 | 12,181 | 27.0% |
2016 | 28 | 44,764 | 11,735 | 26.2% |
2017 | 29 | 45,849 | 11,828 | 25.8% |
2018 | 30 | 43,937 | 13,288 | 30.2% |
社会福祉士は年45,000人が受験をし、12,000人が合格(合格率27%)
社会福祉士 合格者の男女比
年 | 回 | 男性 | 女性 | 女性比率 |
2017 | 29 | 4,220 | 7,608 | 64.3% |
2018 | 30 | 4,647 | 8,641 | 65.0% |
社会福祉士の男女比は女性の方が多く女性比率65%となっていることが分かります。
受験資格別合格者数
受験資格 | 合格者数 |
福祉系大学卒 | 7,618 |
養成施設卒 | 5,670 |
受験資格別に見ると福祉系大学卒の方が多く、おおよそ6:4くらいの割合になっています。
社会福祉士の資格は大学を卒業して受験する学生が多いイメージがあるかもしれませんが、養成施設からの合格者がかなり多いことが分かります。
年齢別合格者数
年齢 | 合格者数 |
~30歳 | 6,326 |
~40歳 | 2,529 |
~50歳 | 2,615 |
~60歳 | 1,418 |
61歳~ | 400 |
上記表を見ると30歳までに合格している方が多く全体の48%となっており、大学を卒業してから受験をし合格する人が半数程度でしたので当然の結果といえるかもしれません。
ただ、養成施設ルート合格者も多いこともあり、30代、40代、50代の合格者も多くなっています。このことから社会福祉士は年代を選ばない資格であることが分かります。
社会福祉士の受験資格と合格率まとめ
以上、社会福祉士の受験資格と合格率を紹介しましたがいかがだったでしょうか?
社会福祉士は福祉関係では最も注目されている資格ですが、受験者は大学で福祉系を学んだり、養成施設で学んでなお合格率は27%と高くない合格率になっています。
専門的な勉強を長くしてこの合格率はかなり厳しいといわざるを得ませんが、それだけ価値の高い資格であるともいえます。
また、この社会福祉士の資格は年代を選ばないところも注目すべきところで、40歳どころか50歳、60歳それ以上の合格者も多くいらっしゃいました。
社会福祉士を取得するためには基本的に大学や短大を卒業する受験資格が多いですが、中学卒業、高校卒業であっても通信講座を利用することでそれに代えることができ、年代だけでなく学歴も選ばない資格でもあります。
また、通信講座は社会人であっても勉強することができるようになっており、その通信講座利用からの合格率は61.8%と非常に高い合格率を誇っていました。
このように社会福祉士は受験者を選ばない資格の特徴をもっています。
社会福祉士の仕事は基本的にデスクワーク中心ですので、身体に負担をかけない仕事となっております。これは合格者の年齢を見ると一目瞭然です。
社会福祉士は今以上にますます注目されていく資格になることは間違いないでしょうし、就職・転職に困ることはないので取っておいて損をすることはない資格となるでしょう。
また、この資格自体があなたを助けてくれる資格になるかもしれません。
専門学校を利用してみたい方は下記を参考にしてください。
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